心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

7(seven)展 へ

2009-10-31 | 書展・展覧会情報
                      桃太郎さん「ひとつの花」
               
29日、塩川さんと神楽坂セッションハウス・ガーデンでの7(seven)展 へ。
最終日だったせいか作家さんが7名のうち5名の方がいらっしゃり
図々しくもお茶を頂きつつ、あれこれお話を伺う。

桃太郎さんに「なんか取材っぽいね、僕たちだまされてる感じ?」と言われるも
めげずに 

今回は数名がお知り合いで、その知り合いってことで7名が集まってとのこと。
それぞれの個性は全然違うのに、一つの空間の中でぶつかることなく
紛れることなく、個々の存在感が心地よく響いてきて 

桃太郎さんの「ひとつの花」は手製のパネル。
アップにすると、枝がぽつんと、そのそばにはMOMOTAROと。



↓桃太郎さんの「僕はどこへ」



そしてこちらもパネル、墨を使った作品「吾は何者か」↓
あ。。桃さんもそんなこと考えたりするんだ・・と。



こちらは、長谷川信夫さんの、はがき大の作品群。



実際はもう少し大きな紙に書いたものを縮小コピーしたものとか。
それにしても、なんと構築性の高いしかも極細密。

「長電話とかしてるとね、途中から面倒だなって思いながら手が勝手に動くことあるでしょ。
そうやってできた作品もあるよ。いつもあんまり考えないで湧いてでてくるっていうか・・」


確か深海魚ってタイトル。作品が先で眺めていてタイトルが浮かぶそう。

こちら(↓)はオレンジが印象的な永井康介さんの作品。ともに「無題」。
カリフォルニアの空を思うような爽やかで、自由で大らかな印象。

「オレンジとか黄色が好きな人って、前向きで明るいらしいですね」
「あれ、でも僕はその逆なんだけどね。」



そしてアクリル絵の具で描かれた 野澤義宣さん の「環」。
なんか月面に立っているような気宇雄大な世界を感じ 
野澤さんのHPを拝見して、もっと作品を拝見したくなってます 




モノづくりって、自分探しのようでもあり
実は自分でも気がつかないうちに、自分をさらけ出していたり
呟きだったり、叫びだったり、欲求だったり、苦笑いだったり・・ 

答えがないからやめられないのかな、なんてちょっと思った。

帰り際に、無理矢理記念写真を 
「はいチーズ」じゃなくて、私の掛け声はいつも「あっは~ん」。

この前フランス人の方々との記念写真でもそう言ったら
”You are Funny!” って笑われたけど、皆さん結構楽しそうだったってことで

皆さま・・記念写真、ありがとうございました。桃さん経由ででもお送りします。


左から桃太郎さん、野澤さん、長谷川さん、永井さん

廣瀬創さん、瀬戸栄美子さんも出品されていたけど、ご本人に写真の許可を
頂いてないので、またいつか機会があればご紹介します。

で、桃さんとちょっとだけ神楽坂を歩き、偶然見つけた 甘味処「花」 で一服。
実は結構有名な処らしく、おばちゃんは親しみやすい笑顔でよく喋り。
3人で粟ぜんざいを頂き、こらからの活動を語り合い、楽しいひと時でした 

桃さん、ご馳走さまでした~って、桃さんは見てないだろうけど(笑)

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蘇軾の詩でゆったりと

2009-10-30 | 漢詩
                         (半紙)

書家としても著名な蘇東坡(そとうば)とも呼ばれる 蘇軾(そしょく) の詩。 

「酔郷処ノ日月、鳥語花中ノ管絃」
酒に酔ってのどかな日々を送りつつ、鳥は花の間で妙なる調べを奏でているなぁ、と。

なんとも優雅と言うか羨ましいような境地よなぁ。
漢詩は、お役人が嘆きボヤク詩も多くあるけど、
こんなゆったりとした時を楽しむ詩もたくさんあり。

現代にこの境地が合うのか合わないのか、はたまた、できるできないもあるけれど
日々を何となく慌しく忙しがって過ごしていると、ふと振り返った時に
実は何も残ってないっていうか、次へつながるものも何もないってこと多々。
それでもって私は何年無駄にしてきたんだろ・・って、愕然とすることも 

無駄なものなんて何もないんだって、どこかで聞いたり言ったような気もするけど
時に、あれは慰めのような気もしてくる 

で、たまにはこんな詩から、
一人ゆったりと内なる自分と語り合う時間もよかね・・ってことで 


昨日は桃太郎さんが出品されてた7展に行き、楽しいひと時を過ごすなり。
早速ご報告をと思ってたけど、PC不調ですったもんだしてたので明日に。。


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石田象童展のご案内

2009-10-29 | 書展・展覧会情報
            

以前にもご紹介させて頂いた 石田象童氏 の個展が、下記日程で開催されます。
               (名前を↑クリックでずずいと下まで行くと作品も見れます)
秋の気配を探しがてら、ちょっと足を伸ばせば箱根も近し 
石田さん、会期中の土・日は会場にいらっしゃるようです。

今回は 『芭蕉に「閑(しずか)さや岩にしみ一入(いる)蝉の声」の句があるが
縛られて固まっている心の岩盤に蝉の声のように、
「しみいる」アートがあったらいいなあ、との思いで制作したという。
絵の中には基調となる「いろは」の文字が白い線の中にこめられている。』

とのこと。 ~すどう美術館HPより



会期: 10月31日~11月15日 (月・火休館)
       11:00~19:00 (最終日16:00まで)

会場: すどう美術館 小田原市堀之内373 電話:0462-36-0740
      小田急線「富水駅」より徒歩2分
      車:東名「大井松田IC」より15分 小田原厚木「小田原東IC」より12分




今日は塩川素子さんと一緒に、桃太郎さん が出品されている 『7展』に行く予定。

その模様はまた明日にでも 






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爪切って指が十本ある

2009-10-28 | 山頭火・放哉・良寛
                          (はがき)

放哉の句 「爪切って指が十本ある」
昨日の絵手紙教室でのお題のひとつ。

去年ウナックサロンで拝見したこの句、教室では皆さん手の爪を描いて来られて。



私はなんか・・考えもせずに足の爪を思い。
放哉も山頭火のように、放浪の人だったからかな。

「爪切って指が十本ある」

一人を生きていた放哉が、爪を切ったあと、
そっか・・指、十本あるんだなって、
ひとつ小さな息を吐きながら思ったときの、寂しさとか、
ちょっとした後悔、郷愁、あるいはふっと肩の力が抜けるような
朴で無垢にして妙なる思いを、しみじみと感じるなり 

この句を読みながら、そっか・・
やっぱり私も生かされてるんだ・・

でも、生かされてるのはなんで?って思う日もある。

そんな日は、山頭火や放哉の句を読むと
生かされてるのには理由はない、
只在、ただある、ただそれだけって思えてくるんだな 






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共感という絆=友愛

2009-10-27 | 漢詩
                       「釣魚自娯」(半紙)

ちょうぎょ じご。
のんびり魚でも釣って、一人意のまま楽しむべ・・って句。

いやはや、なかなかそんな悠々自適な生活は夢のまた夢ではござるが
ずっと憧れではありまして・・ 

若い頃からの夢は、どこぞのできれば温暖な田舎の古い小屋に住み、
日々を家の修復やら土いじりやらに費やし、
死ぬ時に、あぁ、とうとう風力発電はできなかったか・・って笑顔で 

なんでそんな風に思うのかなぁと考えてみるに
たぶん子供の頃の生活が、どこかそれに近かったのかもしれないと、ふと。

私が子供の頃、犬小屋にしてもちょっとした日曜大工はお手の物だった父、
家計を切り盛りしながら、手作りのおやつを作ってくれてた母、
毎日の生活は物がない中でも、工夫やアイデア溢れる
手作りの物に囲まれていたような気がする 

昨日の鳩山首相の所信表明演説は、「友愛社会」をテーマに。
それぞれ感想もあるかと思うけど、私は聞きながら昭和の時代、
子供の頃のことを思い出してた 

そして印象に残ったひとこと。
「人と人は、共感という絆で結ばれている」

具体策がない、情緒的なだけと揶揄するばかりの某議員の方々に一言・・

でもね、人は・・夢や希望を持てたら頑張れるんですよ 


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山頭火に一笑され

2009-10-26 | 山頭火・放哉・良寛
                           (半紙)

秋は山頭火が似合うなぁ。

しぐれつつうつくしい草が身のまわり

「しぐれつつ」を、空から冷たい風が舞い降りてくる景色を思い描き
草むらに座る自分のまわりにふと気づくと美しい草が・・と横書きにしてみる。

山頭火の句は、す~っとその風景が浮かんできて
白い半紙に向かったとき、ふ~っと書いてみたいって構図が浮かんでくる。

週末はずっと山頭火と会話してた。
すると感傷的なちっぽけな悩みなぞ、一笑されちゃうのであ~る 

人生とは、当たり前のことだけど、
何はともあれ日々を生きてくってことなのかなぁ・・って
ベランダで秋化粧をした紫陽花を眺めながら、ふと 





昨日は父の誕生日。  ・・ったくっって思う日もあるけど
今年も母も一緒に食事をしつつ祝えたことに感謝 
で、今日は妹の誕生日。息子2人の子育てに夢中で男化しているので
コエンザイムQ10たっぷりのパックを贈るなり 
日々、生きてることに感謝。

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この素晴らしき世界

2009-10-25 | つれづれ
                          (半紙)

いつだったかテレビで、95歳のおじいちゃんが元気よく言ってたことば。

人生五十六十はまだ蕾
七十八十は働き盛り
九十で迎えにきたら
百まで待てと追い返せ

そう言ったあと、かっかっかと大笑い

いいなぁ。いい
そんな風に生きたいものよのぉ。
あっけらかんと自由に自在に。

最後の最期まで、まだまだこれから!って
あっけらかんといたいなぁ

今日は父の誕生日。
ね、ちち! まだまだ働き盛りだって

ってことで、父に贈る1曲。サッチモの  What a Wonderful World.
日本語歌詞付なのでしみじみと

歌う顔を見てると、ほんとそんな気分になってくる。
What a Wonderful World. この素晴らしき世界。


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春眠ならぬ秋眠猫たち

2009-10-24 | 
                  

相変わらずぷくぷくは、ベランダのこの椅子がお気に入り。
朝から日が翳るまでここで過ごすなり。

時々シジュウカラがからかいに来るもんだから、猫特有のニャニャニャニャ・・・と
歯ぎしりらしきものをやっとる。




みーにゃは寒いのと雨が苦手なので、部屋の中でまったり。

小さい頃は写真に撮られるのが大好きで、いつも可愛い表情を見せてくれたのに
ぷくぷくが来てからはいつもどこかご不満顔。

みーにゃ・・大好きよって言うと、何か言いたげな目でじっと私を見てる。
なんだか切ないわぁ・・。。

そうそう、ベランダの キャットテール がまた咲き始めて。
ねこじゃらしみたいにフワフワでかわいいです 






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山頭火になった気持ちで

2009-10-23 | 山頭火・放哉・良寛
                          (はがき)

前回の絵手紙教室でのお題~ 落ちついて柿もうれてくる  by 山頭火

つい縦に二行書きになりそうだけど、
それじゃあ、何となく感激が薄いような気がして。

山頭火がどんな風に感じたのかなって、ちょっとだけ想像して。
「落ちついて」で一呼吸。
たとえば道端に、よっこらっしょって腰を降ろしてみる感じに。(横書きに)

そしてゆっくり空を仰ぐと、おお~柿がうれてきたなぁってしみじみと。
なので、「柿もうれてくる」は縦書きにしてみた。
で、柿のかわりに、夕焼けと柿の色が混じったような色を添えてみたんだけど 


先日、職場のたわわに実った柿を、Y先生が高枝鋏でもって枝打ちして下さり
美味しいのかなぁ・・と半信半疑ながらも、ジーンズで表面をこすってそのままガリッ。
小ぶりながらも甘くて美味しく。皮ごと食べたなんて初めてかも。



枝ごと頂いたものだから、そのまま部屋に持ち帰り、皆さんにもお裾分け。

で、ふと視線を感じた方へ目をやると、なんとお腹の大きなカマキリさんが枝に!
なんともなんとも可愛くて、しばし遊んでもらい写真を撮りまくる。
もちろん、名残惜しかったけど柿の木に帰してあげましたとさ





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木簡を臨書するたびに

2009-10-22 | 木簡

                        木簡節臨 (半紙)


書作品には、「率意(そつい)の書」と「刻意の書」がある。
率意の書とは、いわば即興的に書き上げた作品、
それに対して刻意の書とは、あらかじめ周到に準備されて書いた書のこと。

木簡はほとんどが率意で、当時の庶民のメモ、書簡など日常的なものがほとんど。
なので飾り気もなく用筆もシンプル、素朴で無造作な印象が強く。

私はどうもこの木簡に惹かれる。
何があっても動じないような懐の深い、情味溢れる木簡が好き。

書に限らず、子供の頃から手仕事のものも工芸的なものより民藝的なもの
雑貨も整った物より、土臭くてどこかいい加減なものが好き、とか、
かっこつけたものより、無器用をそのまんまさらけ出してるものが好き。

心に響くものも人それぞれ。
大事にしたいものも人それぞれ 

何であれ、自分の心に響くものを、信じてしっかり心に持っていたら
きっと道は拓けて来る。

木簡を臨書するたびに、そう思えてくる 

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