先日もご案内しました『米寿記念 稲村雲洞「喜悦の時空」展』が
東京銀座セントラル美術館で、今日から愈々始まりました。
会期:2011年11月29日(火)~12月4日(日)
午前10時~午後6時 (最終日は午後5時まで)
会場:東京セントラル美術館 (東京銀座)
主催:毎日新聞社・(財)毎日書道会
是非お立ち寄り下さいませ
以下毎日新聞記事より
いつも野菜を下さるY先生が、わざわざ新聞をお届け下さり・・深謝です
「現代の書」の最先端を疾走し続ける稲村雲洞さん=写真・荒牧万佐行撮影=の業績を 集大成する試みだ。新作、前衛書、古典臨書、60年以上も続けた写経、文人の風雅を 匂い立たせる文房至宝など約150点を展示。書の世界の極から極へと自在に往還する 書人の闊達(かったつ)な軌跡からは、書表現の可能性について再考を迫られるに違いない。 【桐山正寿】
前衛書の第一人者と聞けば、表現手法の新しさという連想が働くのかもしれない。 が、稲村さんの書は、そういう表層的な見方だけでは楽しめないと思う。「書とは何かと 根源的に考え続ける」。この言葉通り、高い理想を掲げ、書技の鍛錬に力を注いできた人 だけが到達できる境地と向かい合うことになるからだ。
今回の書展のテーマが「喜悦の時空」となっている点に心を留めたい。永平寺に納められた 「喜悦心」(初作は中国・寧波の天童寺、2作が永平寺へ、3作目を今回展示)は、 道元著「典座教訓」の一節「喜心・老心・大心」から採られた。長い書人生そのものが 喜びに満ちあふれ悦楽だった。今はただ感謝だけ。こういった境地に到達した書人の心境を 類推しながら作品と対話を試みれば、感銘がより深まるのではないだろうか。
鍛えられた無駄のない美しさ。
無駄がないとは、何もないことじゃなくて
必要なものしかないってこと・・
私は無駄が多いなぁ。。
Sylvie Guillem - my musc
Sylvie Guillem - Two (Rise and Fall)
(半紙)
杜甫の詩『萬壑樹聲満 子崖秋気高』
意味は・・墨場必携から書いたものなんだけど、
今、作品制作中で部屋の中がてんてこ舞いなもので、本が見当たらず
ま、だいたいは・・
多くの谷には樹々の聲が満ち、崖には秋の気配が漂う・・って感じかな。
制作の合間に気分転換に書いたので、粗っぽいけど。。
49枚のパネルのうち、完成はまだ10枚
でもって、やっぱり気に入らないのがあって、また今、墨磨機を回して書いて中
どうも計画性に乏しくギリギリにならないと、集中できないタイプでして。
でもこの「やばいぞ感」が「楽しいぞ感」を触発してくれるのでして
明日までの展覧会がふたつ・・行きたいけど行けるかな。。
さて、そろそろ休憩は終わりってことで、今日はこの辺で。
そろそろ秋から冬近し・・・皆さまよい週末を~
今日の1曲は、Jan Garbarek の In Praise Of Dreams
「秋思」 (はがき)
今日も朝から、12月の書展の作品パネル貼り込み中
いいかげんな私ゆえ、やりながら試行錯誤、なので無駄も多いけど
1点づつお化粧して出来上がってくると、うれしやたのしや
猫さまたちは、足の踏み場がなくなってきた部屋を、
一応、遠慮しながらぬき足さし足で通ったり、
椅子の上からあきれた顔で眺めとります
で、今日は、前々回の絵手紙教室の、皆さまの作品をば。
山頭火の「石を枕に雲のゆくへを」
それぞれの個性が窺えて。
お地蔵さまが、なんともかわいいでしょ。 ご本人(内田さん)、どこか似てます
そして遠藤さんのは、文字と絵の雰囲気も合っていて、物語を感じます
とても素敵だったので、はがきに印刷したものを頂いちゃいました
もうひとつのテーマは「秋」でした。
秋らしい秋を感じる間も、余裕もないまま、師走がすぐそこ。
今年も慌しい年末を向かえることになりそうですう。。。
皆さま、どうぞ素敵な秋を
久々に今日の1曲は、Keith Jarrett Trio のAutumn Leaves
この週末にかけて、先日ご案内した『2011書TEN』の作品制作に集中
色々試作をしていて、なんとかこれでいこうか・・って決めて、
材料もあれこれ揃ったので、今日はこれから工作に入ります。
今回は、新潟市民芸術文化会館 りゅーとぴあのギャラリーでの開催。
1人7mの幅の割り当てがあり、私は大きな作品ではなくて
はがきサイズからA2サイズのパネルを49点出品します。
でも仕上げを表具屋さんにお願いすると、私的にはかなりな費用になるので
自分で裏打ち、貼り込み作業に励むことに。
初めての作業だけど、1点1点、思いを込めることができてこれもまた楽し
ということで、改めてご案内をば。
昨年の展覧会はこちらから、ずずいと下まで⇒2010書TEN
2011 書TEN ─生きる─
■会期:2011年12月14日(水)~12月17日(土)
午前9時~午後6時 17日は午後3時半終了
■会場:りゅーとぴあ
TENのロゴは、毎年メンバーが交代で書くということになり
今年は私が書かせて頂きました
写真家 藤原新也と出会ったのは、大学生の頃。
当時、あるご縁で、地元の某市議会議員の選挙でウグイス嬢をしたことがあり。
何の知識も思想もなく、単に割りのいいアルバイトとして、だったけれど
他の政党のような揃いのきれいな制服もなく、当時はまだ小さな政党だったから
炊き出しのおにぎり弁当、車はエアコンが故障していて、毛布に包まりながら
歯をガチガチ鳴らしながらの凱旋だったなぁ・・ああ懐かしや
で、その時知り合った、ジャーナリストを目指していたS氏から、
『印度放浪』という1冊の本を頂いて。その時の衝撃は今も覚えてる。
彼は今、某新聞社のカメラマンとして活躍されていると、風の便りで
そんな藤原氏の展覧会があるというのを、偶然見つけたのでご案内をば。
■期間:11月5日~11月27日(日)まで
11:00~20:00まで 日曜のみ11:00~16:00まで
■会場:3331 Arts Chiyoda
■詳細はこちら⇒3331
『書行"とは個人的な造語である。書を行為すること。確かに書くということ自体
行為であるわけだが、その意味するところは、世の中のあらゆる現場を旅し、
その場所で思いついた言葉(メッセージ)を居合い抜きのごとく
"書する"ということである。』
【単行本『書行無常』前書きより】
う~ん。行きたいけど、行けるかな・・。ああ・・でも行きたい。。
今日は、久々に母も一緒に日展へ。
生憎の雨だったけど、国立新美術館は乃木坂駅を降りて目の前なので
ほとんど濡れることもなく、土曜日だというのに空いていて。
書、洋画、日本画、彫刻、工芸美術と様々な作品が一堂に。
でも午後についた私達は、書をメインに洋画をちょっとだけ拝見。
残念ながら写真はNGだったので、会場風景を2枚だけ・・ちと失礼して
日展の書は「線」が強くて、技術の奥にある高く厳しい精神性を感じたなり
著名な作家の方々は、お名前を見ずともわかる作品もあったけれど
御社中がわかるような作品も多く、どの世界も表現者であることの
厳しさをしみじみと・・
薄学の私では、その続きのあれこれことばが見つからないので、
最近読んでいる『小坂奇石文集』の一節をお借りすることに。
これは良い、と感動を覚える作品には、必ず非常な緊張がある。
静かであるのに、動きがあり、気楽に運んでいるのに無駄がなく、
線の緊張はさらに空間をも緊張せしめて隙がない。
しかしこんな書が一朝一夕に出来るわけはなく、内面的には
精神の鍛錬と、技術的には長い習練があったと思われる。
われわれ書を芸術する者にとって「線の行者」としての苦行を怠ってはならない。
この態度こそもっとも純粋な学書道だと私は信ずるのである。
(昭和43年3月)
一番印象に残ったのは、浅見錦龍氏の『貫通』でした。
そうそう、カフェで相席させて頂いた方からの情報によると、4時から6時は
入場料が300円になるそうですよ~。
家政婦は猫
久々に我が家の猫さまたち。
和室入口に、ぷくぷく御用達の爪とぎの小さいタワーがあって
何か文句がある時や、興奮したりした時、そこまで猛ダッシュで行って
全身でリズムよく、ガリガリガリ・・と。
で、そのあと必ず、ちらっと私の方を見るのでして。
その心境の如何なるや、と思うと、なんともいとおしくて笑えるのでして。
カメラを向けても、微動だにせず『家政婦は見た』状態(↓)でこっちを見てる。
さっき帰宅してから、珍しくみーにゃが膝の上に乗ってきて、
しばらく気持ち良さそうに甘えてくれて。
一方ぷくぷくは、私の足の甲に片手を置いて、じーっと私の目を見てて。
みーにゃさまが、ソファーに移動したので、足をちょっと動かしたら
ぷくぷくに思い切りガブリとやられ、後ろ足キックまで頂いた
はいはい・・すみませんと、痛みに耐えていたら、
いつもの爪とぎに猛ダッシュして、『この家政婦は見た』というわけで。
猫だって、人間と同じような感情を持っているのでして。
しばらく愚痴やらを聞いて、お許しを頂きましたとさ
みーにゃさまは、今日はとても穏やかな表情。
このフリースの毛布にもぐって、ぬくぬくしとります。
あ、これも一応、『家政婦のみーにゃ』。
親ばかの私は、あまりの可愛さにメロメロと、写真撮りまくり。
眺めてるだけで、いとしあわせ
もう少し2匹が仲良しだともっとしあわせなんだけどなぁ
「途」 (半紙1/2)
今日午前中は書道教室。先週と今日は、教室の体験教室をば。
嬉しいことに、先週と今日も数名の方がお仲間に
皆さま、とても熱心に半紙に向かわれて。
まずは、欧陽詢(おうよう じゅん)の楷書基本帖を、母が臨書したものをお手本に
点・横に一の字、縦線からスタート。
それから口・主・正・・と、点・線から成る文字、左右の払いのある文字とを
書いていき、自分で1冊の折り帖を完成させるのが、最初の目標。
今日、母の折り帖や、お稽古の模様の写真を撮ろうと思っていたのに
バタバタしていてすっかり忘れてしまったので、またの機会にでも。
新しい出会いに、私も母も刺激とパワーを頂き。
「書が好き」という同じ思いを重ねつつ、
人と人のつながりも大事にしていけたらなぁって思います。
皆さま、どうぞよろしくお願いします
で。
いつもの宿題ってことで、今日のお題は「進」と山頭火の句。
久保田さんの「進」を写真に撮ってあったのに、間違えて消してしまい。
(久保田さ~ん、ごめんなさい。よかったらまた次回お持ち下さい)
それは、半紙を横長の1/2にして、右側に「隹」を書いて、
しんにょうは左からずずいと右に伸ばして書いた作品で、それがとても素敵でした。
私だったら、「隹」は思い切り左で、しんにょうの長さを強調したくなるところだけど。
・・ってことで、今日の「途」。そうこんな感じにしたくなる。
皆さんそれぞれ、のんびり「進」や、軽やかだったり曲がりくねりながらの「進」やら。
何気ない一文字にも、その人の個性や人生が見えたりするのでして。
最初の「途」は・・しんにょうをぐっぐっぐ・・と、ふんばりんながらも着実に
歩いている「途」をイメージして。
↓は、力図よくあっけらかんと進む「途」って感じかな。
背景を変えることで、印象も変わることもあるわけで。
さて愈々、12月の展覧会の作品工作の道具が日曜日に整うので、頑張りま~す。
え? まだだったの?って
自主制作ゆえに見栄えに多少の心配もあるけれど、これも経験、勉強ってことで楽しみま~す