白鑞金’s 湖庵 アルコール・薬物依存/慢性うつ病

二代目タマとともに琵琶湖畔で暮らす。 アルコール・薬物依存症者。慢性うつ病者。日記・コラム。

Blog21・高齢者「ネトウヨ」化と一九六〇年代のアメリカ

2023年11月01日 | 日記・エッセイ・コラム

日本のお茶の間をしばしば賑わせている「ネトウヨ」。なかでも高齢者の「ネトウヨ」化。いろんな専門家があれこれ言っているらしい。しかしインターネットというものが世界中のどこをどう探しても影も形もなかった一九六七年頃。エリック・ホッファーはいっている。

 

「合衆国では引退がもたらす無為でさえしばしば爆発的なものになる。西カリフォルニアには第一線を退いた農場主、店主、重役、将官が多数いるが、そこではわれわれは過激派の教義、ユートピア運動、常軌を逸した運動を存分に味わわされたのである。思うに、自分は有用だという感覚をうしなったエネルギッシュで熟練した人間の集団は、『アメリカのヒトラー』出現のためのうってつけの装置なのである」(ホッファー「オートメーション、余暇、大衆」『現代という時代の気質・P.36』ちくま学芸文庫 二〇一五年)

 

思えば古典もずいぶん変わってきた。何が古典なのかではなく、一人一人置かれた状況がどんどん異なっていく現代社会の中では、何を古典として見出すのかということへ個々別々に問題と関心の重心が移動しつつあることは間違いないだろう。


Blog21・近代パレスチナ戦争とマス-コミの急所

2023年11月01日 | 日記・エッセイ・コラム

今度のガザ空爆と「旧約聖書」からの引用との間には天と地ほどの乖離・切断がある。宗教的側面に注目して言えば、両者はほとんどと言っていいほど繋がっていない。「創世記」第一章から二箇所引いてみよう。

 

(1)「『われわれは人をわれわれの像(かたち)の通り、われわれに似るように造ろう。彼らに海の魚と、天(そら)の鳥と、家畜と、すべての地の獣と、すべての地の上に這(は)うものとを支配させよう』」(「創世記・第一章・P.11」岩波文庫 一九五六年)

 

(2)「『ふえかつ増して地に満ちよ。また地を従えよ。海の魚と、天の鳥と、地に動くすべての生物を支配せよ』」(「創世記・第一章・P.11」岩波文庫 一九五六年)

 

ヤハヴェの神は厳命している。まず産むこと。次に産み増やすこと。そして天空から地と海に至るすべての生物を支配すること。そのために地上を隈なく従属させねばならないと。

 

しかしこれはあくまで古代宗教の「聖典」では多かれ少なかれどの宗教にも見られる全体主義的態度の典型例でしかない。自分たちこそ唯一の神に選ばれた絶対的「優等民族」であるという「優生思想」。他の宗教は「劣等民族」であり地上から一掃されるべき邪魔者かつ敵であって殲滅されなければならないというイデオロギー。また「出エジプト記」を見れば明らかなように他の様々な勢力・民族から差別され迫害されるに至ったこと自体が「神から与えられた試練であり神によって選ばれた何よりの証拠である」とする逆説的ロジックの駆使。

 

ところが問題は近代以降なのだ。天と地ほどの乖離・切断にもかかわらず、言語的ロジックの常で、いつでも再接続してしまえるというところを焦点化しない限り、今のパレスチナ戦争の内実というものはまるで見えてこない。

 

「まず産むこと。次に産み増やすこと。そして天空から地と海に至るすべての生物を支配すること。そのために地上を隈なく従属させねばならない」。

 

紀元前三世紀頃の「旧約聖書」から読み取れる恐ろしく古いこの言葉は近代に入るやいなやがらりと意味を置き換えた。明治維新以降の日本でいえば「産めよ、増やせよ、八紘一宇」。帝国主義的不動産拡張と資本増殖、さらには同一言語の強制によるすべての他者の支配従属とを目指す軍事経済へすり換えられた。

 

今の大手マス-コミは表立ってそれが言えない。量的多寡はあるにしてもどの産業部門も他の産業部門とありとあらゆる部分で繋がりあってしまっていて、テレビ画面に堂々と表示される大手スポンサー企業の商品一つ取ってみてもその製造過程で実際に用いられている数々の部品は下請け、二次下請け、三次下請けといった町工場レベルにまで裾野の広がりを持つ。武器供給企業は堂々と名前を出せるが痛くも痒くもない。もし地球からすべての戦争がなくなったとしたら食べていけなくなるのは下請け、二次下請け、三次下請けといった町工場レベルの従業員とその身近な人々であって、巨大ブランドとして君臨する武器供給企業は下請けが倒産すれば他から別の下請けを拾い上げればいいだけで自らのブランドは傷一つ付かない。そして大手マス-コミがそれらスポンサーに依存して生きている以上、長い年月をかけて身動きしようにも身動きできないような図太い人脈・金脈と相互依存関係を築き上げてきた。

 

ところが特にパレスチナ問題の場合、戦争を始めさせることができる人々は戦争を終わらせることができる人々でもある。少なくとも東西冷戦を知っている人々(知識人はもちろん)なら、この事情を知らないとは口が裂けても言えないに違いない。


Blog21(番外編)・二代目タマ’s ライフ169

2023年11月01日 | 日記・エッセイ・コラム

二〇二三年十一月一日(水)。

 

早朝(午前五時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。

 

朝食(午前八時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。

 

昼食(午後一時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。

 

夕食(午後六時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。

 

九月一日の去勢手術から二ヶ月。あと二週間で生後八ヶ月。いたずら好きで懲りない性格に変わりはないものの、以前より温厚になった印象を受ける。今朝方、飼い主が床に落ちているぬいぐるみを拾い上げようとするとそそくさと近づいてきて後ろ足で背伸びしながら飼い主の腕を左右の前足で包み込みつつぶら下がろうとする。どこか人間の子どもっぽい。血の繋がりはないのだが。

 

黒猫繋がりの楽曲はノン・ジャンルな世界へ。つい先日ブルーノート東京でのライヴを終えたヌバイア・ガルシア。elekingのインタビュー記事を見ると尊敬するマイルス・デイビスのアルバムを尋ねられて一九五〇年代ジャズ黄金期のものは当然として、その他にマイルスファンの間でも賛否の激しい「Nefertiti」を上げつつ「最初に聴いたときは何だかわからなかったが今はマイルスのベストのうちの一つ」と答えている。この素直さが吸収力に直結すればより一層の飛躍が期待できそうだ。もっと試行錯誤してほしい人材の一人。その2。


Blog21(番外編)・アルコール依存症並びに遷延性(慢性)鬱病のリハビリについて594

2023年11月01日 | 日記・エッセイ・コラム

アルコール依存症並びに遷延性(慢性)鬱病のリハビリについて。ブログ作成のほかに何か取り組んでいるかという質問に関します。

 

母の朝食の支度。今朝は母が準備できそうなのでその見守り。

 

午前六時。

 

前夜に炊いておいた固めの粥をレンジで適温へ温め直す。今日の豆腐は太陽食品「金胡麻とうふ」。1パックの二分の一を椀に盛り、水を椀の三分の一程度入れ、付属のたれを入れ、レンジで温める。温まったらレンジから出して豆腐の温度が偏らずまんべんなく行き渡るよう豆腐を裏返し出汁を浸み込ませておく。おかずはキュウリの糠漬け。

 

(1)糠を落とし塩分を抜くため一度水で揉み洗い。(2)漬物といっても両端5ミリほどは固いので包丁で切り落とす。(3)皮を剥く。(4)一本の半分のままの細長い状態で縦に三等分する。(5)三等分した細長いキュウリを今度は5ミリ程度の間隔で横に切り分けていく。(6)その上にティッシュを乗せてさらに沁み込んでいる塩分を水とともに吸い上げる。今朝はそのうち十八個程度を粥と一緒に食する。

 

昨日夕食は玉ねぎ天。朝食に比べて夕食摂取量はいつも低迷。これから何日持つかわからないが癌治療の緩和ケアでは用いる薬剤が根本的に違ってくるので医師と家族を交え、本人にそのあたりの話をしていこう。

 

参考になれば幸いです。

 

今朝の音楽はビル・エバンス「COME RAIN OR COME SHINE」。