二〇二三年十一月三日(金)。
早朝(午前五時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。
朝食(午前八時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。
昼食(午後一時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。
夕食(午後六時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。
ちょっと眼を離した隙にいたずらの一つや二つやってしまっているのは猫の常。その意味では人間の子どもに似たところがたくさんある。今日はシンクの中へひょいと入って洗剤の泡がまだ少し残っている洗い物をぺろぺろ舐めていた。気づいた妻がすぐに猫をつかまえてキッチンから引き離す。人騒がせなケースである。タマはいつものように素知らぬ顔。半日以上経過したが体調にこれといった変調なし。
黒猫繋がりの楽曲はノン・ジャンルな世界へ。ガゼル・ツイン。elekingのインタビューで興味深いことを言っている。
(1)「幽霊や不吉なことに付きまとわれる性質には、ほとんど不安や憂鬱、そしてストレスがテンプレートのようにセットになっているのだと思う。物事には生理学的な繋がりがあって、幽霊のループでは、同じことを繰り返す幽霊と、同じ音を繰り返し出すことが繋がっているのではないかと感じる。このアルバムの製作時に、例えば何度もトラウマのような経験を思い返してしまうPTSDの仕組みと似ている部分が多くあることに気がついた。自分で助けを求めて行動を起こさなければ、そのサイクルを断ち切ることはできない。怪談も同じで、断ち切らなければならないループがあってーーー」。
(2)「次のアルバムは幽霊をテーマにして、自分はその霊媒になろうと思いついた(笑)。複数の声を通す道管になる」。
個人的なことを言えば、これまで重度統合失調症者の話を聞く機会が何度もあった。特徴の一つとしてどの幻覚幻聴にしてもいつも同じエピソードの繰り返し、反復ばかりだという点は一般的に割とよく知られていて最初の二、三年くらいは途轍もない恐怖と不安とを伴った逃げ場のなさを感じるということも知られている。けれども三年くらい経つと慣れてくるケースが少なくないし、基本的に同じことの繰り返しではあるものの発症の早い段階で幾つかのバリエーションがあるということに自覚的であるということなどはあまり知られていないようにおもう。
日本の男性患者の一例を上げてみたい。一九七〇年代に流行った玩具のミクロマンが目を光らせながらスーパーカーに乗って追いかけてくるというもの。アメリカの女性患者では定期的に吸血鬼に追いかけ回されるというもの。文化的違いは一目瞭然。
怪奇幻想ホラー系の音楽にせよ文学にせよ、それらを病気としての統合失調症と同じテーブルの上に載せ安易に繋ぎ合わせて語ることはもちろんできない。とはいえしかし重複する部分が多分にあることも否定できない。個人的には二十八年にわたるアルコール依存症治療とうつ病治療との間、いろいろな統合失調者と知り合うことになり、話を聞かせてもらうことができた。大いに研究欲をそそる分野だが大学の研究室ではないので資金難ゆえ諦めるほかない。その2。