二十一時五十分、ミラノ・リナーテ発。勝手の分からないトリエステへのひとり旅にしては非常識なほどおそい空の便だったが、この町のためにまる一日を確保するには、これしかなかった。
これでピンとくる方も結構いらっしゃるのではないかと思う。
3年前のイタリア旅行でトリエステに一泊するにあたり、
図書館から借りて初めて読んだ須賀敦子さんの本。
どんな本なんだろうと思いながら読み始めた「トリエステの坂道」の冒頭の部分だ。
これをきっかけに須賀敦子展に行くなど、読む本といえばノンフィクションが中心なのに、
ファンになってしまったのだった。
9月の旅行でもトリエステは通り道。前回の「トリエステの坂道」は図書館だったが、今回は全集の一冊を買って読んだ。
これを持って、ウンベルト・サバ書店の前で記念撮影かなとも思うが、旅行に持っていくにはちょっと重い。
しかも、記念撮影にしては表紙がトリエステと無関係。「トリエステの坂道」単独の本を買った方がよかったか?
2年前、グラナダで一緒に夕飯食べた女の子にどんな流れだったか忘れたがこの本の話をすると興味深そうに
「トリエステルの坂道」ですね?
と言いながらメモ書き。
いや、トリエステ
と訂正したのを思い出す。
帰国後読んでくれたかな~