原発安全神話の結果と未来についての記事を4つ。やらせメール事件で、とりあえず、とん挫しましたが・・・。
まず、東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2011062702000038.html)。
チェルノブイリやFUKUSIMAでの原発安全神話の「結果」。被爆労働を強いる社会。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2011062702000038.html】
【私説・論説室から】
罪深き原発の「安全神話」 2011年6月27日
一九八六年、旧ソ連のチェルノブイリ原発の事故直後に、知人が米カリフォルニア州の州都、サクラメントを訪れた。南東約四十キロメートルには原発が立地する。
子育てに追われる若い夫婦、現役を退いたお年寄り夫婦、どの家庭を訪ねても事故が起きうることを前提に「有事の手引書」が配布されていたという。まき散らされる放射性物質から健康を守るには、どこに退避すべきか。緊急時の対策が箇条書きで記されている。
米国も七九年にスリーマイル島原発で事故を起こした。住民の生命を守るため、手引書くらいは原発事業者が用意すべき最小限の対策ではないだろうか。
だが、事故の収束が今なお見通せない福島第一原発の事業者である東京電力が周辺住民に手引書を配った形跡はない。有事を前提にすれば、深刻な事故は起こりえないと唱え続けてきた電力会社が自ら安全神話を否定し、住民に恐怖心を抱かせかねないからだ。
安全神話のとばっちりは福島原発の現場で日夜、事故収束と向き合う大勢の作業員にも及んでいる。
3・11直後、一時は福島県外に避難したものの、東電関係者からの再三にわたる職場復帰の求めに応じた下請けの作業員は、「十年以上も働いてきたが、過酷事故を想定した訓練はただの一度もなかった」。
この作業員は内部被曝(ひばく)の恐怖、そして防護服姿で酷暑とも戦い、十キログラムもやせてしまった。 (羽石 保)
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次は、破滅という「未来」への一歩。愚かだ。asahi.comから(http://www.asahi.com/politics/update/0629/TKY201106290143.html)。
玄海原発を突破口に、「未来」へ限界を越えるつもりだ。必死で閉じようとしているパンドラの箱を、もう一度無理やりこじ開けようという訳。安全神話を再開したくてうずうずしている電力会社や政治屋達。「国が責任を持つ」って?? しかも、一大臣が「国が責任」を口にし、その発言の責任は取れるのか。「津波が起こる確率は低い」と軽々しく発言していいのか? 想定外を言い訳に使うのか?
今のFUKUSIMAに対して、誰がどのように責任をとるつもりか? 3・11以降、誰がどう責任をとったのか?
以前の記事に引用したが、「番組の中での原発推進派・反対派の討論で、推進派の栃山修氏が「日本の将来に対して責任を持って発言しなければいけない」という主張しています。その討論で、氏は「高速増殖炉が必要」などといった発言もされたようですが、FUKUSIMA後は一体どのような「責任を持った発言」をされ続けているのでしょうか? FUKUSIMAに対してどういった責任を感じておられるのでしょうか??」
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【http://www.asahi.com/politics/update/0629/TKY201106290143.html】
玄海原発「再開、国が責任持つ」 経産相、佐賀知事らに
2011年6月29日13時27分
東京電力福島第一原発事故後に定期検査中の原発再開が遅れている問題で、海江田万里経済産業相は29日、九州電力玄海原発がある佐賀県を訪れた。玄海町長らに続き、午後には佐賀県庁で古川康知事と会談。海江田氏は「緊急対策をとり、安全は確保できている。再開については国が責任を持ちます」と述べ、直接、運転再開に理解を求めた。
玄海原発では2、3号機の運転を止めており、経産相が再開を求めて立地自治体を訪れるのは初めて。
海江田氏は古川知事との会談で、原発事故後の玄海原発の緊急安全対策について説明。政府の要請で停止した中部電力浜岡原発(静岡県)は大規模地震が切迫しているとの認識を示す一方、「玄海原発では横揺れはあるかもしれないが、津波が起こる可能性は低い。そこが大きな違いだ」と述べて、玄海原発の再開に支障はないことを強調した。
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海江田大臣の訪問に嬉々としたという記事(http://www.asahi.com/national/update/0629/SEB201106290012.html)。これもasahi.comの記事。知事や町長は、次は首相から言質・御墨付きをとりたいのだろう。
安全性はクリアできたそうだ! あきれるばかり。哀しい「未来」に向けて走り始めた訳だ。万が一事故が起きたら、玄海町だけで汚染は止められるのか? 佐賀県内だけ? 九州だけ? ふただび作り出されつづける核のゴミの処理方法や場所も決まっていない。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011070102000040.html】
佐賀知事、玄海原発再開容認の姿勢 「安全性クリア」
2011年6月30日3時34分
停止中の九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開問題で、同県の古川康知事は29日、海江田万里・経済産業相との会談後、「安全性の確認はクリアできた」と話し、再開を容認する姿勢を示した。県議会の議論などを踏まえて最終判断する。運転再開すれば、東京電力福島第一原発の事故後、検査で停止している原発では全国初となる。
古川知事は、全国の原発の緊急安全対策は適切だと認めながら中部電力浜岡原発(静岡県)だけに停止を要請した国に「納得できない」と説明を求めていた。
この日、県の要請に応じて来県した海江田経産相は古川知事との会談で「危険性のない所は政治の判断で動かす、本当に危ない所は責任を持って止める」と強調。「玄海2、3号機の安全性には国が責任を持つ」と再開に理解を求めた。
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マスコミはダンマリを決め込んでいないか? 東京新聞の社説は以下の通り(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011070102000040.html)。この愚かな選択に誰が責任を負うのか? 「未来」に、GENKAIが世界中で知られることが無いことを祈るしかないのか。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011070102000040.html】
【社説】
玄海原発 見切り“再開”では困る
2011年7月1日
定期検査中の九州電力玄海原発2、3号機について、佐賀県知事が運転再開を認める姿勢を見せた。福島の惨状を目の当たりにしながら、なぜ見切り発車へと急ぐのか。安全は置き去りなのか。
現在定期検査などで三十五基の原発は止まったまま、震災後、再開には至っていない。
古川康佐賀県知事は「原発の安全性の問題はクリアされた」という。だが何が、どう安全なのか、具体的な説明はできていない。
九州電力は四月、福島第一原発の事故を踏まえた緊急安全対策を打ち出した。非常電源車の配備、仮設給水ポンプの設置など応急処置は終えている。しかし、原子炉の安全停止に導く本格的な設備には、まだ時間がかかるという。
津波対策だけで安全が確保されるわけではない。原子力安全委員会は、原発の安全設計審査指針の見直しに着手したばかりである。改定には、やはり数年かかる。
海江田万里経済産業相は、定期検査中の原発について「きちんと責任を持つ」という。どのように責任を持つというのか、こちらも明確になっていない。
福島の事態収拾は一向に進まない。原発が大事故を起こした時に有効な対応策を、私たちはまだ持ち合わせていない。
政府には相変わらず、夏本番前に原発稼働再開ありき、の思惑が見え見えだ。佐賀県は他地域に先駆けて、使用済み核燃料からプルトニウムを抽出、再利用するプルサーマル計画に同意した。歳入の六割を原発に依存する地元玄海町長は、早期再開を求めていた。
疑うのなら、首都圏や関西圏からも遠く、説得のしやすそうな地域で先鞭(せんべん)をつけ、後は“容認”の連鎖を待つという政治的思惑すら透けて見えそうだ。だが、もしそうなら国民の不安はさらに増す。
経産省が二十六日に佐賀市で開いた説明会では、質問一分、回答二分という進め方が、住民の不信を募らせもした。
十三基の原発を抱える福井県知事は、再開に不同意の姿勢を崩さない。隣の滋賀県知事が「関西の水がめ、琵琶湖があります。浜岡以外は安全だと言われても、どう信じれば」と述べるなど、原発再開は、立地県だけの問題ではなくなっている。
その安全性が十分に立証もされず、エネルギー政策の未来図が示されない中で、国民は一体何をどう判断すればいいのか。時間と議論が必要だ。
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