エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

神をも畏れぬ

2015-04-12 13:07:43 | アイデンティティの根源

 

 人間の知性はどこまでもとらえ切れるということでしょうか?

 Young Man Luther 『青年ルター』p192の第4パラグラフから。

 

 

 

 

 

 フィチーノは、この視点をその価値の限界まで引き延ばしました。フィチーノの言葉は、多くの点で、私どもの世界観が価値の点からみて大丈夫、限界があるのかを示していました。フィチーノが言うには、「人は、天国を作った神と同程度の天才を持ち合わせているということを否定できるでしょうか、否定などできません」ということです。人は天国さえも作れるということを否定できるのでしょうか、出来ませんね。人はその道具と、天国の素材を手に入れることだってできることを否定できるでしょうか、これもできません、という訳です。

 

 

 

 

 神をも恐れぬ、という言葉があります。ルネッサンスの人々は、その危険に陥っていったのでした。

 

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エピジャネシスの概略図

2015-04-12 11:34:33 | エリクソンの発達臨床心理

 

 子どもが育つとき、正しいやり方と正しい段取りが必要です。

  The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、p28の第5パラグラフから。

 

 

 

 

 

 それで、エピジェネシスは、単なる順番を大事にするわけではありません。エピジェネシスは、発達する部分同士の根源的な間柄の中にある、特定の法則を定めもするんですね。下の図は、定式化した図です。

        第1部     第2部    第3部

第Ⅲ段階     1Ⅲ      2Ⅲ     3Ⅲ

第Ⅱ段階     1Ⅱ      2Ⅱ     3Ⅱ

第Ⅰ段階     1Ⅰ      2Ⅰ     3Ⅰ

 エピジャネシスの概略図ですね。

 

 

 

 

 

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ティク・ナット・ハーンさんとマインドフルネス

2015-04-12 06:12:09 | エリクソンの発達臨床心理

 

 マインドフルネス。愛着障害の子どもたちの治療に良いと、岡田尊司さんの本『回避性愛着障害』に出て来たけれども、それが何なのかいまひとつわからずに来ましたね。ただ、マインドフルネスは、サンスクリット語のsati、気付き、悟りの英訳だということと、瞑想を大事にすることは分かる。それ以上は分からない。

 そんなところで、ちょうどNHKの教育テレビの「こころの時代」で、「禅僧ティク・ナット・ハン」の2回シリーズを鑑賞し、得るところが多かった。これは単に「頭でわかる知識ではない」と分かっただけでも良かったですね。

 これは、非常に深い内省を促すために、瞑想を用いていることが分かります。内省(インサイト insight)は深い洞察(インサイト insight)をもたらしてくれるからです。「今ここで自分が生かされていることの意味」を「心の声」から気付くことです。「ありのままの自分」に気付くこと。易しいことではありませんね。遣り甲斐があることです。怒りや憎しみの過去に囚われるのではない。そこにある「人間を上下2つに分けるウソ」に囚われていた自分を見つけ出して、自由な自分、本当の自分を見つけ出していく…。

 その時には呼吸が大事にされます。呼吸に意識を集中させる。一息一息にフット意識を載せていく。自分を感じていく。生きている。生かされている…。

 すると、温もりに充たされた自分がそこにある。その自分、温もりと共のある自分に充たされるから、マインドフルネスなのだと感じますね。

 あなたも今、そんな “自分“ に充たされてくださいね。

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