エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

聖書の言葉: ἀναγινώσκω 読む

2017-03-15 03:59:54 | 聖書の言葉から

 

 

 

 
「自分もこれからだ」と思える90歳でありたいね。
   いのちの不思議、子どもと分かち合えたら、嬉しゅうございます  いのちの不思議を、心ふるわせながら感じていたい。 The Sense of Wond......
 

 

 今宵の聖書の言葉は,ἀναγινώσκω アナギノスコー,読む

 ἀναγινώσκωは,再び,繰り返し,を意味するἀνά アナと,知る,気付く,分かる,確かめる,などを意味するγινώσκω ギノスコーの組み合わせです。

 聖書で読むと言えば,『聖書』,バイブルと相場が決まっていますから,「読む」と言っても,一度読んでおしまい,というものではありません。繰り返し読んで,繰り返し気付き,繰り返し分かり,繰り返し確かめるもの…

 聖書の意味することは,昨日のブログと同じで,スケールが大きすぎて,にわかには分からない。ですから,聖書は繰り返し読むべきもの。聖書は繰り返し読むことによって,聖書が語りかけていることの意味が分かります

 でも,それだけじゃない!

 言葉は,ヘブライ語で,ダァーヴール。出来事,という意味も同時にあるんでしたね。

 聖書の言葉は,神様の言葉です。だけど,出来事も神の言葉です。出来事を通して,神はまた,私どもに語りかけてくださいます。

 分からない出来事とは,「なんでこんな目に遭わなきゃいけないの?」と感じる出来事じゃないですか? 私どもサイコセラピストが相談されることも,たいていそういう出来事です。その出来事の,否定的な意味ならすぐ分かる。でも,それだと本当に分かったことにはなりませんからね。ですから,繰り返し繰り返し,読むことが大事ですね。「なんでこんな目に遭わなきゃいけないの?」と感じる出来事と,向かい合い,問い返し,沈黙し,あるいは,「声」が聞こえてくるのを,イメージが見えてくるのを,…を待つことですね。

 実は,このように,自分の体験を読むことも,聖書を読むことなんですね。

 

 


 

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