打越通信

日記ふういろいろ

東山魁夷展と太宰府の夏雲

2016-08-07 17:16:25 | 日記ふう
九州国立博物館へ絵画を観に行くのは2度目となる。
数年前、オランダの画家フェルメール以来のことだ。



割と早めに行ったつもりだったが会場はすでに多くの人で混んでいた。
東山魁夷(ひがしやまかいい)という名前と画風だけは知っていたが実物の絵を見るのは当然初めてだった。



展覧会場に入るなり魁夷のひととなりのような物が表記してあった。
その中に「熊本城の天守閣から見た阿蘇の風景」が魁夷の風景画の原点だ、と言うような表記があった。
どうも終戦を熊本の地で迎えたようで、そのときの心境のようだ。
作品は初期の作品から晩年までの作品がその生涯を通して展示してあった。
色遣いや構図といったモノは生涯あまり変わってはいないが、ある時期から絵に迫力というのかがらりと変わった。
やはり凄いと思ったのは画風、色彩、全体の構成のように思う。
絵の内容の細かいところを一生懸命見てみても専門的な知識があるわけでもないのでわからない。
しかし絵の中身を見る前に、絵の前に立った瞬間にその絵のすごさはわかる。
素人が評価をしてもどうしようも無いので、一見の方が早いのでやめにする。
ふすま絵の展示(涛声ほか)はそれは素晴らしいの一言だった。
展示は前半と後半に別れているようで、今日が前半の最終日だったようだ。
数点が入れ替わり再び後半の展示が8月26日まで開催される。



展示場を出ると空に夏雲が出ていた。
東山魁夷風に撮ればこんな感じかなと2枚ほど撮った。
妻に見せると笑っていた。
ここ九州国立博物館と太宰府天満宮は長い自動歩道とエスカレータでつながっている。
昼食をとりに参道に出てみた。



真夏の暑い日差しがさす中参道は観光客で賑わっていた。
あちらこちらで中国語が飛び交い国際的な観光地と化していた。
1年前、太宰府を訪れたことを思い出す。
あの時はちょうど夏祭りの前日だったように思う。
参道では子供達が御輿を担ぎ練り歩いていた。
あれから一年過ぎたのだ、ふと頭をよぎった。

特別展『東山魁夷 自然と人、そして町』展示紹介