打越通信

日記ふういろいろ

セブの港町

2016-11-29 21:34:53 | 旅行
山間の動物園からセブ市内にクルマは走る。
道幅も広くなり交通量も増える。
運転手はできるだけ先に進もうと頻繁に車線変更を繰り返す。
隣のクルマと接触しそうなくらい近づく。
隣がジプニーであれば顔と顔がぶつかるくらいまで接近する。
クルマも隙あらば先に出ようとするので、いったいこの道は何車線なのか分からなくなる。
一応信号があるので赤信号ではすべてのクルマは止まる(これは世界共通のようだ)。
信号停止しているとさまざまな人たちがクルマ近づいてくる。
ミネラルウォーターや新聞、果物など停車しているクルマのまわりにはそんな人たちであふれる。
中には腕が途中から無い人や、片足がない人たちの物乞いの人たちまで現れる。
そんなときは運転手がドアロックやウインドーロックをかける。
言葉にはしないが<開けたらダメだよ>ってことだろう。



騒がしい街中を通り寺院のまえでタクシーを降りた。
セントニーニョ教会というところだろう。
事前にセブの事は何も調べてこなかった。
行って感じたままに任せよう、それが先入観もなくて良い(いいわけ)。
娘も何かを説明するでもなくただ一緒に歩いてみて感じる、それをわかっているようだ。







マゼランクロスという場所に来た。
後でホテルに帰り説明書を見ると、マゼランがこの島にやってきた場所のようだ。
"The Queen City Of South"と呼ばれるようになった起源のようなところだ。
スペインの植民地支配、その後アメリカによる支配、そして一時日本が支配したりと変遷を繰り返した原点だ。
マゼラン上陸とともにカトリック信仰が広まり全土に広がる、とある。



セントニーニョ教会、マゼランクロスの横には市庁舎の重厚な建物がある。



その前の広場ではトラック一杯に積まれたバナナの積み荷が降ろされていた。
娘の歩く方へついていく。
何か賑やかな場所のようだ。
<カルボン市場>という所らしい。
活気があって賑やかなところだが、何せ汚い。



豊洲市場問題で揺れる日本ではとても考えられない風景だろう。
道は埃だらけだし建物は今にも壊れそうな古い建物だ。
威勢の良い親父が
「イズミ!イズミ!イズミ!」
などと掛け声をかけて人込みを縫って歩く。
後ろにいた人が
「エクスキューズミー!エクスキューズミー!エグズミー!エズミー!」
と言っていた。
なるほどねと笑って後ろを振り返ると白人のきれいな女性だった。
私の顔を見て笑顔を返してくれた。



長い長い市場を随分と歩いた。
見慣れない魚や生きたニワトリを数羽足をつかんで持って歩く姿などかなりのカルチャショック(古いかな)を感じた。
セブの古い港街の風景をそれでもかなりワクワクした気持ちで歩いた。