天神と中洲をつなぐ春吉橋まで来た。
ここまで来れば天神はすぐそこなのだ。
いつもと違い鳥の鳴き声はカラスばかり。
小鳥のさえずりもあるのかも知れないがクルマの喧噪で聞こえないのかも知れない。
渡辺通りをてくてくと歩いていると活気ある商店街に来てしまった。
柳橋商店街なのだ。
朝早いというのにここだけは活気があった。
そしてさらに歩いて行くとなんと住吉神社に来てしまった。
娘のアパートまではすぐ近く。
博多の街はやはり近代化された都市の街。
九州の行政も経済もやはり中心地なのだ。
それはそれで良いと思うし、そういう役割を果たしていくしか無いのだろう。
しかしリトル東京のような味気ない街にはなって欲しくない。
娘と食事に出た。
「なんば食いに行くっと?」
熊本弁でないイントネーションだった。
火の国の女が博多っ子になったようで、なんともさびしい思いがしたのだった。