あじさい物語

七色の紫陽花のような日々の心模様
       

映画「永遠の0」を見る

2014-01-18 22:30:00 | Weblog
午後から、ららぽーと横浜に「永遠の0」を見に行った。
土曜日だったこともあったのか、席はほとんど埋まっていた。
いままでの映画でいちばん多かった。

本を読み終えたばかりだったので、原作と脚本がどう違うのかひじょうに興味深かったのだけど、ほとんど根本的なことは変わっていない(当然か)
映画は時間の制約があるから、だいぶはしょってはいるけど、百田さんの言いたかったことはちゃんと出ていたと思う。
しいて言えば、高山、藤木などが出てこずに合コンの場で、特攻は自爆テロだと言わしめたところがちがったくらいか、ラストの特攻兵の名前を見る場面もだけど…ね。

ふう~ん、こうして映画にするのかと思ったし、監督の山崎さんはやはり凄腕だなと思った。
宮部もゼロの操縦は凄腕だったけど。

それにしても、死にたくない、家族のためにと信念を貫いていた宮部。
賢く、優しく…そして特攻隊員として突っ込んだ。
本でもそうだけど「あんなゼロは見たことがない」とアメリカ兵に言わせる。プロローグとエピローグは心に残る。
松乃に「宮部は約束を守った。帰ってきた」と言わせたが、そうだろうなと思う。
井崎が病床で話したこと「あなたたちに話すために生きながらえていたんだ」ということ。

何かに守られ、何かに動かされていると思う。

「死ぬな、生きる努力をしろ」
宮部のこの言葉、今、辛いいじめにあっている子どもたちを思い出した。
どんなでもいい、逃げていい、場所を変えてでも自分を守るために生きてと思う。

百田さんは、この小説をいろいろな出版社に持っていったという。でも採用されなかったと聞いたことがある。

時機がある。

すばらしい本、映画に出合えた。

多くの方に本を読んでもらいたい。それが不可能ならば、映画を見てほしいと思った。


夫は私に付き合って2回目(2回目の感動があったという)息子はすでに見ており、次女は友達と今夜見てくると出かけている。

知覧の特攻隊基地に行きたいと言い、実際に何回か行った息子と娘。
母も一緒だった。
多くの若い命の犠牲の上に今の日本がある
これからの日本をしっかりと見据えて、しっかりと生きていってほしい。

私たちはその命を無駄にすることなく、しっかりと政治を見て、生きていきたいと思う。

戦争で亡くなった方々のご冥福を祈ります。

映画のラスト、俳優岡田さんのアップは涙なしには見られなかった。

サザンの「蛍」の歌もよかった。
知覧の特攻隊基地に蛍が来たんだよなあ。
出発の前夜に、「ぼくは蛍になって戻ってきます」と言った特攻隊員。
飛び立った夜に実際に蛍が飛んできた。
実話である。
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「永遠の0」を読了~母を想う~

2014-01-18 12:18:46 | Weblog
昨夜あれから「永遠の0」を読み終えた。
なんという展開か…正直びっくりした。
宮部久蔵と祖父と祖父の松乃の関係である。
でも、さもありなんと…。

鹿屋から飛び立ったという宮部久蔵。
かつて、子どもたちと鹿屋基地に行ったことを思い出す。いろいろな写真があった。
これは小説だけど、いろいろな大事な人生、心模様があったのだろうと想う。

当たり前のことだけど、決して戦争はしてならじと当たり前に思う。

日本兵にもアメリカ兵にも家族がいるのだ。
一機落とした、落ちたということは、そこにひとり、あるいは複数の命が消えたということである。

すごい奇跡の倍率で生まれてきた命なのに。

学徒出陣、予備学生、特攻隊要員…。

母の前夫のSさんを思い出した。
彼は法政大学の文学部を卒業して(鹿児島から上京するのはたいへんなことだった)教師になった。
その彼にも赤紙がきた。
そして、戦死した。

母の気持ちを慮る。ほとんどそのことについては話を聞いていない。
どんなに辛かったか。
今はきれいな文字での(そう思う)日記が残る。
宮部久蔵は大正8年生まれ。
母は大正4年生まれ(1915年)である。
Sさんは、30代半ばで亡くなっている。

「永遠の0」でも、数多くの偶然があるが、我が家にも不思議な偶然がある。
Sさんの息子(私の兄だけど)は、法政大学のタワーの建設に携わった。
我が子どもの上ふたりは付属高校から法政大学だ。
私は、Sさんが法政大学を出たなんて知らなかった。

子どもたちは自由な校風にあこがれて進学した。

この偶然をどう捉えようか。

数えきれいほどの高校、大学があるのにここで勉強したこと。

ちなみに椋鳩十(学生時代に講義を受けた)そして、今も応援してくださるうるうる先生こと漆原智良先生もこの大学の出身である。

横道にそれたが、人生は不思議なご縁で繋がっている。
目に見えないないもの、見えない人に守られていると思うのだ。

松乃が祖父、元やくざの景浦(書いてはいないが暗示している)に助けられたように。

百田尚樹さん、小説家としても上手だなと思う。
綿密な取材のもとでの小説。
参考文献に城山三郎の「指揮官たちの特攻」があった。
以前読んだ。そこの登場人物の中都留さんのことが出てくる。
確かそうだったと思う。
特攻隊基地は鹿児島の鹿屋、知覧、そして、国分もか。

あのきれいな自然の中で、特攻隊員はいかなる気持ちで飛び立ったのか。
志願ということ自体が命令か。

あの勇壮な開聞岳は全てを知っているんだなと思う。


うまくいえないけど、今、読むべき本だと思う。

ぜひ、皆様もお読みください。

ラスト、感動的です。
コメント (4)
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