ここ2週間くらい,自分の中ではあまり調子が良くはありませんでした。ですが,過去と比べるとそういうときの心のあり方もだいぶ違うので,少しその様子を書きとめておきます。
非常に激しい活動を3月のインドネシア見学会辺りまでほぼ休みなしで続け,卒業式があり,その後,家族休暇でシンガポールに行きました。そして,年度が切り替わって昨日くらいまでの2週間の調子があまり良くなかったわけです。
周囲から見ていると調子が悪いことも気づかないかもしれませんが,自身の心身のベストコンディションからは明らかにほど遠い状態でした。ですが,それで調子を崩している,という感覚はありません。メンタルで落ち込むこともない。ベストコンディションでは無いな,ということを冷静に認識しているだけ。
人間にはどうしてもリズムがあります。いつもいつもベストコンディションで走り続けられるわけでもない。羽生義治さんも言うように,徹底的にボーっとする時間も大事で,それがあるから集中力も発揮できるのだと思います。曽野綾子さんも言うように,人間の悪の部分も見ないと,良いことも相対的に見ることができない。人間とはどちらの対極も本来持っているべき存在です。
調子が悪くなるときは,自分に自信がなくなるので,「ああ,自分は価値の無い人間だ」とか「自分のやっていることは大したことがない」などと思いがちですが,たった2週間で自分の価値がガラッと変わるわけもない。そういうときはくよくよ考えるのをやめた方がよい。
4月になって,研究室に新しい仲間も加わって,放っておいても気分は入れ替わります。新陳代謝とは本当に大切なことです。そして,人間は忙しい方がよい。その方がリズムができて,活性化して,結局成果もたくさん出る。教務委員の仕事も,講義も,もちろん忙しくなる要因ですが,仕事をさせていただいていることに感謝し,そのリズムを楽しみましょう。
また,激しく活動しているときのおかげで,放っておいてもどんどんといろんな魅力的な方々との打ち合わせがスケジュールに入ってきます。それらの方々と話していると自然に元気になります。この環境は,頑張っているときの自分からのご褒美でしょうが,本当に素晴らしい方々と仕事ができることに感謝です。
こうやって,またベストコンディションに入っていくことを経験的に知っているので,調子が下がっているときも冷静に自分を見ることができます。心身が休息を求めているのだから,そのときにやりたいと心から思うことに身を任せればよい,と割り切るのです。
というわけで,今朝からベストコンディションに入った感覚です。頑張ろう!
(参考までに,1年前に読んだ「老子の無言」 の考え方が,昨年度にかなり身に付いたと思っていますが,それが上記のようなフレキシブルな考え方を支えてくれています。)