村上春樹は音楽が大好きで,ご自身はピアノはちょこっと弾ける程度だそうですが,小説家としての作法は音楽から学んできたことが非常に多い,とエッセーで書かれていました。
私も音楽は小さいころから大好きで,母親がピアノの先生をしていたこともあって,幼少のころからピアノをやっていました。残念ながら小学校4年生まででやめてしまったので,今は楽譜を見ながら詰まりながら弾ける程度です。
小学校の終わりごろにたまたま,洋楽を聴く機会があり,CDが普及し始めたときでもあって,洋楽にかなりはまりました。英語の歌詞を歌えるように何度も練習していたのも覚えています。特にロックやポップは,英語の発音をしっかりしないとリズムに付いていけないので,発音の良い練習にもなったと思っています。
音楽とはハーモニーですが,究極のバランスに思えます。
私の特長の一つはバランス感覚だと思いますが,これは音楽好きであることと関係があると思っています。
いろんな人とプロジェクトを進めて行くことが多いですが,それぞれの関わる人の特長を引き出せるように,私はいつも考えます。
iPodが出るまで,かなりの期間,日常的に音楽を聴く習慣が無くなっていました。5年くらい前からでしょうか。iPodで通勤時などに音楽を聴くようになり,その後はiPhoneでほぼ毎日,自分の好きな音楽を聴くようになりました。
今も,鞆の浦に向かう新幹線の中で,仕事の合間に音楽を聴いています。車窓から見えるインフラや田園風景,地形,街並みを見ながら土木史で教えていることなどを反芻したりしています。
また,これからもうねりのように動いていくであろう,種々のプロジェクトで,ぶつかり合いながらもバランスを取って前進していくイメージを,気分を高めながら感じています。
音楽を聴く,という楽しい時間で,実は自分の根幹的なバランス感覚を日々研ぎ澄ましているのだ,と最近は思うようになっています。
さて,のぞみの乗車時間が残り2時間を切ったので,気分も高まったことですし,遅れている委員会報告書(津波)の原稿を執筆します。