細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

ハメドさん

2010-09-14 11:37:50 | 研究のこと
カイロ大学の土木工学科を訪れ,コンクリートの実験室も見学させてもらいました。技官が10人程度いるようで,非常にたくさんの試験体が作られ,載荷された残骸が残っていました。

コンクリート研究室だけで25人もスタッフがいるようで,なんと18人が教授!ちょっと想像が付きませんが,とても大きな組織のようでした。

ハメドさんは私より3年前に学位を取得し,年もちょうど3歳くらい上で,東大時代に長い時間を一緒に過ごしたのでとても仲がよいです。10年ぶりくらいに会いましたが,当時のままの雰囲気で仲良く過ごしました。後輩のエルカシフさんとは6ヶ月くらいしか一緒に過ごしませんでしたが,私を慕ってずっと同行してくれました。

留学生とは仲が良かったのは自認していますが,やはり人の付き合いといのは一生続くものなのですね。打算的に生きているつもりはありませんが,やはり誠実に,人を大事に,生きていくべきだなと思います。

私も高炉スラグの研究についてプレゼンをし,ハメドさんは構造物の崩壊のシミュレーションのプレゼンをしてくれました。東大の生産技術研究所の目黒教授のところで学位を取得した留学生が開発したプログラムが進化し,商品化され,30ヶ国くらいで使用され,開発者はコンサルティング会社を設立してアメリカで活躍しており,ハメドさんもそのソフトを使用してコンサルティング業務を請け負っているようです。

すごく高性能のソフトで驚きました。

これらも,東大土木が始めた留学生教育システムの賜物です。改めて,教育システムの効果の大きさに感銘を受けました。

カイロ大学から,横浜国立大学の留学生プログラムにも応募してもらえるようで,一応,営業に来た甲斐がありました。

カイロで数日過ごす行程としたために,次の本命の訪問地,エチオピアでの行程がとてもタイトになっています。

エチオピアには万全の体調で臨めるよう,カイロではリラックスした時間を過ごすよう,心がけています。


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