「歴史教育の在り方」 児島 熙
私は、歴史の授業がそこまで好きでなかった。そのため、大学受験も通史を前提とする日本史や世界史は使わずに入試に挑んだ。しかし、この講義は歴史嫌いな私でも付いていけ、好感を持てている。今回はそれが何故なのか考えてみる。
(1) 通史は1回やればよい
私はこれまで、小学生・中学生・高校生で日本の通史を1回ずつ計3回、高校生で世界史の通史を2回習ってきた。上級生になっていくほど内容が細かくなっていくのだが、このやり方が間違っていると考える。
まず、同じ話は1回か2回聞けば十分である。さらに、私は中高一貫校に通っていたので、中学の歴史は一回も聞いていなかった。これは、高校に入ってもう一度やればいいと考えていたからだ。結局、高校に入って日本史を学ぶことは無かったが、正直中学の時に勉強しなかったのは正解であったと考える。また、中学受験の際に歴史は細かくやったため最低限の知識(常識)は頭にある。
以上の自分の経験を踏まえると、日本史の通史教育は1回学べばよいのではないか。ただ、小学生の頃に落ちこぼれてしまった人を考慮するなら、中学で2回学んで定着を図ったらよいのではないか。高校まで行って、少し細かい知識は加わるが基本同じような通史の授業を受ける必要は無いと考える。では、高校の授業では何をするべきなのか。それは(2)で考える。
(2) 高校では中学までの内容を踏まえた分野別の歴史と近代史をやるべき
日本の高校では通史の授業が前提となっているため、授業時間が不足して近現代史が疎かになりがちである。また、文化史においては余力がある人がやるようなものになっている。しかし、グローバル化において文化をどう保持していくのかが問題となっている今、文化史をここまで適当に扱ってよいのであろうか。私はそうは思わない。やはり、高校では通史をやるのではなく、中学までの知識を前提にした文化史や技術史などの分野別の歴史を含めるべきだ。高校は義務教育には入らず、受験においても科目選択が効くため中学までの歴史知識に自信が無いものは、他の科目を選択すればよく、全員を巻き込んで通史をやりなおす必要は無いと考える。
そして、私がこの講義に好感を持てるのは土木という分野の歴史を学んでいるからだ。通史ではなく、分野別の歴史になっており、また自分の生活にも直接関係しているため学びやすくなっている。
日本の歴史教育は通史を繰り返し学ぶのではなく、義務教育を学び終わった後は分野別の歴史と近代史を深くやるべきだと考える。
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