3/14早朝成田発~3/19の早朝成田着で,インドネシアの見学会を実施しました。今回のは見学会というよりは,学生もいましたが出張と言ってよいでしょう。素晴らしく充実した「見学会」となりました。もちろん,いろんなものを見て学びましたが,大学とのワークショップを二つ,1つの大学とはMoUも締結しましたので。
上の写真は,見学会の最終版,バンダ・アチェの津波避難ビルの屋上での写真です。バンダ・アチェは2004年12月26日の地震,津波で17万人が亡くなったエリアです。津波の悲惨な状況,日本では決してオープンにされないであろう死体の写真なども学生たちも見ました。それでも,力強く復興しているアチェを見て,多くを感じたと思います。アチェ県は,内戦のひどいエリアで,信じがたいような残虐行為を受けてきたエリアでもありますが,津波が内戦を洗い流して,Open Upし,今や観光地として多くの人が訪れるまでに至っています。戦争は「おろか」かもしれないけど,自然には逆らえない。人間のおろかな戦争を,自然が怒ったのでしょう,と私が言うと,現地のいろんな方が全く同意していました。
東北の被災地も,復興へは長い道のりですが,バンダ・アチェにもあるような津波Museumもできるでしょうし,世界に津波の教訓を伝えていく発信地になるはずです。そして,東北の豊かな自然,素晴らしい海産物に世界から訪れる人々が魅了されるでしょう。そのように復興していただきたいです。不謹慎かもしれませんが,原発のエリアも,50年とかもっと長い年月が経てば,広島や長崎と同じように,世界への強烈なメッセージの発信地になるはずです。バンダ・アチェにはぜひ訪れてほしいと思います。Civil Engineeringのワークショップを小規模で開催することを計画しようと思いますので,私の仲間の方々もぜひ一緒に行きましょう。日本で留学した研究者がインドネシアには非常に多くいて楽しいですよ。
バンダ・アチェの前には,バンドンを訪れ,バンドン工科大学(ITB)とワークショップを実施しました。これまた非常に充実しており,我々を含む研究者の発表も良かったですが,双方の学生たちも発表をして,ITBの女子学生たちの素晴らしいパフォーマンスに我がYNUの学生たちは圧倒されておりましたが,良い刺激を受けたでしょう。YNUの学生たちも積極的に交流しており,ほほえましかったです。ITBは施設も素晴らしく,研究もしっかりやっている様子が伝わりました。どんどんと日本に留学してもらいたいです。日本に留学したいという希望を持っている学生がかなりいました。国策として,アジア,アフリカの優秀な学生たちを日本に呼びましょう。文科省,しっかり我々の活動をサポートしてくだされよ。
今回は,私,佐々木先生(バンドン),鈴木先生(アチェ)が引率しました。教員も発表したし,アチェのTDMRC(津波防災マネジメント研究センター)との交流協定の締結では,クリエイティブなディスカッションを英語でしている状況など,教員が英語で自在にコミュニケーションしている姿を長時間見て,学生たちは刺激を受けたようです。学部生だと,普段教員が英語を使っている姿を見ないそうなので。
いろんな方々に支えられて,今回の見学会も非常に充実し,楽しいものとなりました。感謝申し上げます。
やっぱり,いいですな。見学会。H24年度,研究プロジェクトでさらに忙しくなりそうですが,見学会の担当としても頑張りたいと思います。
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