毎週火曜日の、「土木史と技術者倫理」も5回目が終わりました。相変わらず数百枚のレポートを毎回受け取って読んで、翌週に返しております。
昨日受け取ったレポートの中に、以下のようなものがありました。
「毎回、先生の講義では様々な新しい知識や物の見方を学べて、無知の知を自覚できるし、刺激的で楽しいと思っていた。でも、段々と、無知ということは恐ろしいことであり、ある意味では弱者なのかもしれない、と思うようになってきた。」
というようなものです。
そのように自覚して、知ることを楽しい、と思えるようになってもらえれば、放っておいても伸びるようになります。それが、教育の目指すべきところです。
「弱者」という言葉は、様々な誤解を与える可能性があると思うので、私なりの解釈を示しておきます。
自分自身が情報における「強者」だとは思っていません。私ももちろん無知であり、無知の知には至っています。そして、知る、ということの本当の喜びも知っているつもりです。
何のために知るのか?自分自身の楽しみのため、だけでしょうか?
私は教育が職業です。研究も行っていますが、私の第一のミッションは教育であると認識しています。
そうであれば、知ること、知る努力を続けること、知る楽しみを若者に伝えることは、私の義務です。
そして、いわゆる「弱者」の方々も、教育システムの中で育まれた人たちが支える社会の中で活き活きと生きていけるはずです。
そして、いわゆる情報「弱者」の中からも、素晴らしい才能を持った方々がたくさん育ち、素晴らしい仕事なり、芸術なり、をなされるはずです。そして、それらの恩恵を、社会のみんなが享受するのです。
いわゆる情報「強者」は、そのような社会になるように、ある局面をリードする必要はあると思います。決して自己の欲望のための情報独占であってはならない。
まだまだ、学生たちとの真剣勝負は続きます。次回は、「自然災害の克服」です。
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