Merry Christmas Ⅰ
私の知人の男性の話だ。
もう20年前くらいになるだろうか。
知人の、独身の男性がいた。
人の善い、真面目な若者だった。
ある年のクリスマスイヴ。
友達は皆、
彼女と一緒や、仲間とのパーティーに繰り出した。
しかしその彼だけは、
イヴの夜は、個人的な用事があるという。
「彼女もいないお前がどこ行くんだ?」
友達にからかわれた彼だったが、
何も明かさなかった。
しかし、人づてで、
彼のイヴの夜の真相がわかる。
彼は、ある福祉施設に行き、
サンタクロースの服を着て、
子供達にプレゼントを配っていたという。
誰に頼まれたわけではない。
バイトでもない、ボランティアだ。
サンタの服はレンタル。
プレゼントは、
彼がバイトで貯めたお金で買った、
お菓子や文房具だったという。
豪華なプレゼントではない。
でも、とびっきりの心のこもった贈り物。
なにより、
彼のまっ赤なサンタの服に、大勢の子供達が飛びつき、
帰るまで離れなかったという。
私がそれを知った時は、
もう既に、三年目の訪問だった。
そして、
彼自身が幼い頃、その福祉施設で育ったのを知ったのは、
それからもっと、あとの事である。
彼は今、
奥様と、二人の子供のお父さんだ。
彼から、プレゼントを受け取った大勢の子供達も、
今は、立派な大人になっているだろう。
今年もまたクリスマスがやって来る。
彼のようなサンタクロースと、
それを待ち望んでいる子供達が、
どこかにいる。
私の知人の男性の話だ。
もう20年前くらいになるだろうか。
知人の、独身の男性がいた。
人の善い、真面目な若者だった。
ある年のクリスマスイヴ。
友達は皆、
彼女と一緒や、仲間とのパーティーに繰り出した。
しかしその彼だけは、
イヴの夜は、個人的な用事があるという。
「彼女もいないお前がどこ行くんだ?」
友達にからかわれた彼だったが、
何も明かさなかった。
しかし、人づてで、
彼のイヴの夜の真相がわかる。
彼は、ある福祉施設に行き、
サンタクロースの服を着て、
子供達にプレゼントを配っていたという。
誰に頼まれたわけではない。
バイトでもない、ボランティアだ。
サンタの服はレンタル。
プレゼントは、
彼がバイトで貯めたお金で買った、
お菓子や文房具だったという。
豪華なプレゼントではない。
でも、とびっきりの心のこもった贈り物。
なにより、
彼のまっ赤なサンタの服に、大勢の子供達が飛びつき、
帰るまで離れなかったという。
私がそれを知った時は、
もう既に、三年目の訪問だった。
そして、
彼自身が幼い頃、その福祉施設で育ったのを知ったのは、
それからもっと、あとの事である。
彼は今、
奥様と、二人の子供のお父さんだ。
彼から、プレゼントを受け取った大勢の子供達も、
今は、立派な大人になっているだろう。
今年もまたクリスマスがやって来る。
彼のようなサンタクロースと、
それを待ち望んでいる子供達が、
どこかにいる。
今日の彼にも感動しました。
この時期、あちこちで野球選手のみなさんもサンタさんやトナカイさんになって慰問していますが、
そして、それもとても素晴らしいことだと思いますが
わたしたちと同じ、無名の善良な一市民の彼がボランティアでサンタクロースになるというのは大変なことだと思います。
世間ではあまり愉快でないニュースがたくさん流れていますが、こんな心温まるニュースをもっと聞きたいです。
いつも読んで下さり、本当にありがとうございます。
最近、なかなか記事を書けず、
もう、皆さんに見捨てられたかも・・と思いながら書きました(笑)。
この記事の彼は、やれクリスマスだと、はしゃいでた私や友人達よりも、
ずっと素晴らしいイヴを送ったんですね。
大人になっても、その心を持ち続けている人ですよ。
クリスマスにまつわる、温かい話ってたくさんあると思います。
私も、自分に関係したそんな話を、
連載で書いていこうかな・・と思っています。
記事、サボってましたから・・(笑)
子供が2歳の頃、長期入院を余儀なくされていた頃の話です。クリスマスも近づき外泊するお子さんが多い小児科の病棟で、ぽつんと取り残されたような気持ちでいたその晩。思いがけずも点滴をロックしていただいて、誰もいない深夜のお散歩が実現しました。
お散歩、と言っても病院内の限られた場所だけ。
それでもここ半年、外泊はおろか外出の許可さえままならなかった息子にとっては胸の躍る大冒険でした。
寝静まった小児科病棟を抜けて医局方面へと向かう途中に大きなクリスマスツリーが飾られているのを発見し、おおはしゃぎ!
ふぃとドアが開いて出てこられたのは、初対面のドクターでした。いぶかしげな彼の表情に事情を説明すると、何か考え込むよう表情をされた後、ちょっと待っててくださいね、と一言私の耳もとで囁くと何処かに走っていかれました。
しばらくツリーの前でたたずんでいた私たちの前に突然現れたのは、真っ赤な衣装のサンタさんでした。笑っている目は、あのドクターにまちがいありません。
開放病棟のクリスマス会で使った衣装だということを聞かされたのは、翌日のことでした。
目が覚めるなり「サンタさんに会った!!」と大喜びで看護婦さんに報告してまわった息子。
婦長さんが昨日のドクターから、と一枚のクリスマスカードを持ってきて下さって判明したのです。
長いこと息子は「病院のサンタさん」のことを覚えていました。
「僕、本物のサンタさんに会ったんだよ!」彼が繰り返したその言葉を思い出すたび、あれは本当のサンタさんだったと私も心から思います。
良いクリスマスをお迎えください。
素敵な思い出がおありだったんですね。
サンタクロースは、いるとかいないとかの論ではなく、
子供の心の中にいる夢そのものなんですよね。
このドクター氏は、
息子さんの心に入り込んだ、本物のサンタクロースだったわけですね。
私・・今回の22日の記事で、
本物のサンタクロースは、親であるべきだ、という思いを書きました。
でも、本当は違う。
ひとりの子供に入り込めるサンタクロースは、
誰が正体でもいいんです。
一番、その子のサンタになり得る人がなる。
子供にとって、大切なのは感動と夢なんですよね。
aostaさんの、今日のコメントを拝見して、
あらためて考えを持ちました。
クリスマス、そしてサンタクロースって、
言葉で語れないほど深いものなんだな・・と。
病院で、ひとりサンタさんに会えた息子さん・・。
幸せな経験をされましたね。