東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

結局読み・書き・そろばん

2013-03-17 01:17:58 | そろばん学習で得るものは?
 当教場ではそろばん学習はもちろんのこと、おまけの学習にも力を入れています。

 たとえば、3年生の1月からスタートする、都道府県名・県庁所在地名を漢字で覚えるチャレンジ。夏休みに各学年ごとに頑張る夏休み暗誦チャレンジ。古文・銘文の暗誦チャレンジ。などといったトレーニングに挑戦してもらっています。

 そして4年前から、待合室にたくさんの本をおいて、読んでもらおうと「そろばん図書館」を始めました。私の中ではこれで「読み・書き・そろばん」という日本人がはるか昔から伝統的に重視してきた基礎能力を、育てていく素地はできたと思っています。

 学力低下が叫ばれて久しい昨今、学力のみならず、生きていくための力、いわゆる「リテラシー」を育てるためには、やっぱり基礎基本の土台をしっかりりと築くこと。これが肝要だと思います。

 当教場で用意している学習プログラムは、結局のところ江戸時代の「寺子屋」を原点としています。そしてこの基礎基本を徹底することが、効率主義に陥ってしまった現代では一番難しくなっているように思います。すぐに結果を求める風潮には私は断固反対です。意味調べは絶対に電子辞書ではだめです。紙の辞書を何度も繰り返しめくって読み込むんです。紙の辞書なら調べた語句の周辺の語句も目に飛び込んできます。効率主義の電子辞書にはできない芸当です。毎日の訓練を厭わないことで、だんだんと調べるスピードが速くなります。手先が器用にもなるのです。「手は体の外に出た脳である」とはかの有名なカントの名言です。

 さて、「そろばん図書館」では、本を読むことにこだわっています。電子リーダーではだめなんです。紙をめくって読んでいくことに意味があるんです。紙の匂い・ページをめくるときの手触り・音・文字をたどる指先…。実際の実物を触るからこそ得ることができる情報が本には詰まっています。

 そして、読書がもたらす能力の開花を実際に見せてくれている生徒がいます。現在年長さん、もうすぐ一年生の彼は、あまりのあるわりざんまで、その意味をも理解しそろばんでの計算も完璧です。はやくも教室では珠算9級の進級試験に合格し、破竹の快進撃を続けています。

 その彼に教室で「ご本はどれくらい読んでるの?」と聞いてみました。私としてはたくさん読んでいるという答えを期待していたのですが、意に反して「ちょっとだけ読んでるよ」というお返事。私は「ふーん。1週間で1冊くらいかな?」と聞き返したんです。帰ってきた答えに驚きを通り越して感激しました。「毎日5冊くらいかな…」

 毎日5冊!。そしてその分量を「ちょっと」と感じている読書習慣!!。そりゃ賢いはずだわ。と度肝を抜かれました。お母さんにお聞きしても、「特別なお勉強は何もさせていません」とのこと。

 そういえば、4年生で1級に合格したHちゃんも、とにかく小さい時から本をたくさん読んでいました。そして読書感想文も、とても上手に書いていました。

 やっぱり、読み・書き・そろばんが人間の能力をのばすんだ!。そう確信した出来事でした。
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