超人日記・俳句

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

ピアノ版マーラーのアダージョに泣く

2019-04-04 23:00:40 | 無題
寺山修司のハルキ文庫「ぼくは話しかける」を読み終わる。若者への挑発のアイディアの詰まったエッセイ。父親を殴り飛ばそうとか、大ぼらを吹こう、老人を追い出そう、友だちを信用するな、故郷を捨てよう、おデブさん万歳、賭けをしようとかアジテーション宣言連発の書である。こういう台風の目のような引っ掻き回し屋が少なくなったのはひじょうに寂しい。
スメタナ四重奏団のベートーヴェンの後半を聞いた。それからトレンクナー&シュピーデルの連弾ピアノ版マーラー5番を聞いた。トランペットのソロの部分からピアノで再現しているのは可笑しいが、交響曲が見事にピアノに置き替えられていて聞き応えがある。特に期待していた第四楽章のアダージョ(アダージェット)をどうピアノで表現するかひじょうに興味のあるところだった。これが夢幻の至福の10分間で思わず聞き惚れてしまった。陶酔の極みである。晩ご飯は北海道シチュー(赤)。夜はキリル・コンドラシンのメロディアのマーラー交響曲選集。BMG盤持っていないのを悔やんでいたが、メロディア盤もアマゾンで超高額で売っているし、メロディア盤で満足するか。自由闊達なマーラー演奏で勢いがある。
台風の目のような随筆を読みながらアダージェットの数分に泣く

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする