アトリエ阿呆船で寺山修司脚本のこしばきこう版「大山デブコの犯罪」を見てきた。
舞台の上に居るのはパンの並んだテーブルでワインを飲んで本を読んでいるガウンを羽織った口髭の伊達男。
トマトさんが前口上を述べる。「私は大山デブコ。食べ過ぎて肥満性心臓衰弱で死んだ女です(亡霊)。これから私の復讐劇の
始まりです。」それから女たちがずらりと登場して歌と踊りのレビュー劇が始まる。「♪かわいそうだよ、大山デブコ~♪」大山デブコの悲しい一生を踊って歌う。「人生はお祭り!いつもどこかでお囃子が鳴ってる~」このフレーズが劇のテーマで、ラブレー的な肉の宇宙の肯定である。髭の生えた男と女たちが語る。近頃悪いことが起こるのは大山デブコのせいだ、あれもこれも大山デブコの祟りだ、
最近俺たちは食欲が止まらない。大山デブコのせいだ。大山デブコからフランスパンが山ほど届く。食べるだけ食べて歌って踊ろう。皆で大山デブコの噂をする。頭が悪くて勧められるまま食べるだけ食べてすぐ騙されるお人よし、髭の男がパンを拾おうとして下半身が人魚で椅子に座っていたのがわかる。大山デブコの呪いかどうか知らないが私は人魚になったがこの世の悩みから解放されて読書三昧。女たちが大山デブコを罵っていると実は私、大山デブコの娘です。母さんは昔太ってなんかいなかった。私には立派な体を持ちなさいと教えてくれた。私は母の死後、母の枕を抱いて寝た。という娘がいる。やがて刑事がやってきて髭の人魚男(川口巧海)に大山デブコに酒を飲ませてお風呂で溺死させたのはあなたですね、と問い詰める。男は否定しない。だが皆は大山デブコなんて最初からいなかったと言い出す始末。終盤、大山デブコの幽霊が出てきて私の復讐はこれで終わりです、と言う。最後は全員で大山デブコの歌を歌って踊って幕を閉じる。楽しい祝祭演劇だった。舞台を見ると脚本ではイメージできない具体的な面白さがわかる。
人生はお祭りだから思い切り食べて恋して肉を祝おう
舞台の上に居るのはパンの並んだテーブルでワインを飲んで本を読んでいるガウンを羽織った口髭の伊達男。
トマトさんが前口上を述べる。「私は大山デブコ。食べ過ぎて肥満性心臓衰弱で死んだ女です(亡霊)。これから私の復讐劇の
始まりです。」それから女たちがずらりと登場して歌と踊りのレビュー劇が始まる。「♪かわいそうだよ、大山デブコ~♪」大山デブコの悲しい一生を踊って歌う。「人生はお祭り!いつもどこかでお囃子が鳴ってる~」このフレーズが劇のテーマで、ラブレー的な肉の宇宙の肯定である。髭の生えた男と女たちが語る。近頃悪いことが起こるのは大山デブコのせいだ、あれもこれも大山デブコの祟りだ、
最近俺たちは食欲が止まらない。大山デブコのせいだ。大山デブコからフランスパンが山ほど届く。食べるだけ食べて歌って踊ろう。皆で大山デブコの噂をする。頭が悪くて勧められるまま食べるだけ食べてすぐ騙されるお人よし、髭の男がパンを拾おうとして下半身が人魚で椅子に座っていたのがわかる。大山デブコの呪いかどうか知らないが私は人魚になったがこの世の悩みから解放されて読書三昧。女たちが大山デブコを罵っていると実は私、大山デブコの娘です。母さんは昔太ってなんかいなかった。私には立派な体を持ちなさいと教えてくれた。私は母の死後、母の枕を抱いて寝た。という娘がいる。やがて刑事がやってきて髭の人魚男(川口巧海)に大山デブコに酒を飲ませてお風呂で溺死させたのはあなたですね、と問い詰める。男は否定しない。だが皆は大山デブコなんて最初からいなかったと言い出す始末。終盤、大山デブコの幽霊が出てきて私の復讐はこれで終わりです、と言う。最後は全員で大山デブコの歌を歌って踊って幕を閉じる。楽しい祝祭演劇だった。舞台を見ると脚本ではイメージできない具体的な面白さがわかる。
人生はお祭りだから思い切り食べて恋して肉を祝おう