綱敷天満宮には大きな絵馬堂があります。私が保育園生の時から在る絵馬堂です。
いつものように絵馬を見ようと見上げました。
・・・有りません。絵馬が・・・?
ぐるりと見回しても、何にも有りません??
後日報告する(たぶん)「石丸忠兵衛」の墓と石碑を訪ねた際に出逢った、綱敷天満宮氏子の某部落総代の青年が教えてくれました。全く偶然の出逢いです。
「絵馬が古なって、落ちそうになっとったんよ。危ないけん絵馬を下ろしての、氏子の代表が集まって相談したんよ(有名な天満宮なので多くの氏子を持っています)。そりゃ全部古い歴史のある絵ばいよ。最初はの、どこか文化施設に寄贈しょうや言うて問い合わせたらの、『絵が不鮮明じゃけん修復してからじゃないと預かれん』言うんよ。補修の費用を調べてビックリよ、ムリムリ。下ろしたまま放っとけんけん、『誰かが決めないかんわい。わしら氏子代表の代で燃やそや』と決まったんよ。反対意見もあったけんどの、家に飾れる大きさじゃないわい。皆いなしぶしぶ承知したんよ。そがな中でわしは1枚持って帰ったんやけど、『そがなん何処に置くんぞ。汚いし、何が描いてあるんかよう分からんもんを』と嫁が言うんよ。それでしょうがないわい、部落会場に置いとんよ。会場やて広ろないわい。部落の皆いなから『総代、これどうするつもりぞ!?』と責められとるんよ」(方言風に脚色あり)
<在りし日の絵馬です>
何が描かれていたのか分からないくらい古いものが奉納されていました。美術的、歴史的、文化的価値があるものと私も思います。
あの部落総代がどれを持っているかは不明ですが、大切にしてくれることを祈ります。
歴史的、文化的、美術的に価値がある物でも、何が描かれているのか分からないくなってしまっていては、どうすることもできないのでしょうね・・・
それでも、部落総代の方は持ち帰った絵馬をきっと大切にして下さることと信じたいです。
おっしゃるとおり切ない話です。
先祖代々残してきたものを継承できない事態です。
全国でこんな例が沢山あるのではないでしょうか?
そもそも、ご先祖の皆様も飾っておくだけじゃなくて、時々補修しておくべきでしたね。数年前の写真で分かるとおり、汚いでしょう?
部落総代ねえ?
ナイスガイでしたけど、部落民を説得できたのか心配です。