駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

狂う感覚に修正を

2012年11月02日 | 町医者診言

    

 今年は十一月が早く来た気がする。たかだか数歳、歳を取っただけで月日の経つのがこれほど早く感じられるようになるとは思えないので、これは暑さが長引いたせいだろうと思う。秋が短くなってしまった。何十年もかけて形成した感覚がこの十年くらいで壊されてゆく感じがする。それが世紀の変わり目とほぼ一致するのは奇妙だ。

 政治経済芸能にも感覚を狂わせるずれが、生じているような気がする。戦後、高度成長、バブル、バブル崩壊、失われた十年とおおざっぱに言われるけれども、世代を超えてこれらを把握する共通の尺度を持ち合わせているとは思えない。僅かに現代史を理解し経験している人達がほぼ正確な見積もりをしているだけのように思う。橋下さんが立ち上がれ日本とは世代感覚が違うというのもこの辺りか。尤も石原元知事とは共通認識があるらしいが?

 医学の場合は中高年の医師が、ブツブツハアハア言いながらも先端の進歩に追い付く努力をしているし、曲がりなりにも医学は科学なので、さほどの感覚のずれはないと思う。尤も、医療行政や医学教育には長老が出過ぎの感じがある。

 芸能はともかく、政治経済の感覚は、改めて洗い直す必要があると思う。感覚を学びで修正するのは異例かもしれないが、そうしないと判断を間違えてしまうと思う。本物の学者よ、出て来い。

 

コメント
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