ボジョレーかボージョレかどちらがフランス語の発音に近いのか知らないが、本国不作の今年も日本への輸出量は昨年より増えているそうである。ボージョレヌーボにバレンタインチョコレート・・・日本式にアレンジして本国よりも盛んな催しが結構ある。商魂と気付きながらも乗せられて一色に染まり易い日本人気質のなせる業のようだ。
ボージョレヌーボはワイン通の友人がたいして食指を動かさないから、わざわざ取り寄せてというほどのものではないようだ。ワイン通ではない私には若く飲みやすい。
チョコレートの方は義理チョコが減り本命志向が増えたらしく、量より質で一個数百円の外国産(特にベルギー製)が用意されている。とても美味しいけれども、このお値段なら私はケーキの方がよい。
何やら洋風の影に商魂の催しが流行るのはいいが、昔ながらの鄙びた催しが廃れて行くのは年配者の私にはちょっと寂しい。先日お呼ばれしたGさん宅の酉の市も例年の賑わいではなかった。
短い夏というのは耳にする表現だが、短い秋というのはどんなものか、あっという間に秋を通り越して冬になってしまった。身の引き締まる寒さに、昨夜は蕎麦屋で思わずザルでなく温かい天麩羅蕎麦を頼んでしまった。帰り道オリオンが東の空に顔を出していた。
泥鰌の捨て身の業で既に師走だ。