石原知事が知事の職を放り出した。聞けば新党を立ち上げると言う。愚図ばかりで埒が明かないという石原氏のいらだちは分かる気がする。しかし、飽き足らないからといって出てくる党が救世主と思うのは間違いの元と心配する。冷静に今の状況を分析すれば現存の政党の中に活路はあると思う。
衆議院議員でトップになれなかった石原氏は知事という首長職に填まり、明快な表現能力(啖呵を切る力)と都会感覚によって、都民の支持を得てきた。広い視野と脱官僚志向?は評価するけれども、危険な人だと思う。自分が評価しない人間は排除して当然、落ちこぼれは自業自得と考えている節がある。支邦人なぞ・・・と思っているようだ。恵まれず運の悪い人の辛苦を感得できない人なのではないか。
石原慎太郎がなぜ国会議員として大成できず、知事として圧勝できたかをよく考えた報告が必要と思う。メディアは尊大風におびえず中身を詳らかにして欲しい。
患者さんはこの手術の成功率は20%ですと説明すると、殆どの人は自分は20%の方に入ると考える。悲観的で私は運が悪いからともごもご言う人も、心の中では今まで悪かったので今度はと思っている。人間はそういう風に感じ考えるものなのだ。これは余りよい喩えでは無いかもしれないが、マスコミに扇動され今に飽き足らない人は石原氏が語る構想に当然自分は選ばれ恵まれる方だと思いやすい。しかし維新になびいた議員を屑と言い捨てる人(私も立派な人達とは思わないが、理解はできる)なのに気付く必要がある。支持したのに見捨てられるのは惨めなことだ。マッチ擦るつかの間に・・・よく考える必要があると申し上げたい。