第15回はロイ・ヘインズの「アウト・オブ・ジ・アフタヌーン」です。
ロイ・ヘインズ(Roy Haynes) 1925年3月13日 - マサチューセッツ州ボストン生まれ
ロイ・ヘインズは1940年代半ばから本格的に演奏活動を開始し、アート・ブレイキーやマックス・ローチと並ぶトップ・ドラマーの座を常に維持してきました。
そして88歳を超えた現在でも、ず~と現役を続けている驚異のジャズ・ドラマーであり、ジャズのあらゆるビック・アーティスト達との共演は数知れず、レスター・ヤング、チャーリー・パーカー、マイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、セロニアス・モンク、エリック・ドルフィー、チック・コリア、パット・メセニー、サラ・ヴォーンなどなど…
数を上げたらきりがありませんし、彼(彼女)らの様々な重要なレコーディングにも参加しています。
最近では2011年秋に来日し、ブルーノート・東京で演奏しています。
今回取り上げたアルバムは、今から丁度51年前の作品ですが、以下の理由で私の大の愛聴盤です。
1)メンバーが良い(ローランド・カークやトミ・フラが参加している)
2)曲が良い(スタンダードの他、お気に入りの曲のムーン・レイが入っている)
3)音が良い(RVGの録音の中でも飛び切りです)
「OUT OF THE AFTERNOON」 IMPULSE A-23
1. MOON RAY
2. FLY ME TO THE MOON
3. RAOUL
4. SNAP CRACKLE
5. IF I SHOULD LOSE YOU
6. RONG WHARF
7. SOME OTHER SPRING
ROY HAYNES(ds) ROLAND KIRK(reeds) TOMMY FLANAGAN(p) HENRY GRIMES(b)
録音 1962年5月16日&23日
アルバムの7曲中、ロイ・へインズは3曲を提供しています。(3,4,6)
そして1曲目はアーティ・ショー楽団で有名なムーン・レイで、ローランド・カークがテナーとマンセロで好演しています。
カークのアルバムの中には時として、おどろおどろしい演奏もありますが、これは全曲がすっきりした内容となっていて聴きやすいです。
またボサノバでも演奏されるフライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンは、3拍子のワルツで演奏され、ここでもカークはテナーとマンセロを操り、リーダーのロイ・ヘインズのタイム・感覚も素晴らしいです。
そして録音です。
以前は再発のステレオ盤(インパルスの赤黒盤)で聴いていましたが、2年前にモノラル盤を入手して「音」を出したところ、その凄さにブッタマゲました。
なんてたって「音圧」がすごいです。
通常のレコードより1目盛りボリュームを絞らないと、とんでもない「音」がします。
そしてモノラル特有の楽器の粒立ちも良く、RVGの「音」が実感できるアルバムです。
加えて演奏も若々しいです。
ちなみにロイ・ヘインズ37歳、ローランド・カーク26歳、トミー・フラナガン32歳、ヘンリー・グライムス26歳で、当時ヘンリーは、セシル・テイラーのユニットで活躍しており、この録音後はソニー・ロリンズのグループに抜擢されています。
なお、他にも「ムーン・レイ」が入っているアルバムが手元にありましたので紹介します。
「MILT JACKSON QUARTET」 PR 7003(OJC-0001)
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ここではピアノがホレス・シルバーとなっていますが、それ以外はMJQのメンバーです。
MJQのピアニストであるジョン・ルイスは、このレーベルのオーナーであるボブ・ワインストックが毛嫌いしていたことから、このメンバーになったものと思われます。
ちなみにこのアルバムのジャケット写真も、ボブが撮ったものです。
大友義雄(as) 「MOON RAY」 TBM-3007
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大友はナベサダ系の音色を持ったアルト・サックス奏者で、このアルバムでは山本剛トリオがバックを務めています。
レコードは発売当時のオリジナル盤ですが、番号が3000番台(従来は2桁)で、このシリーズも何枚か制作されましたが、なぜかレーベルにMFD. BY TOSHIBA LTD. IN JAPAN の文字が書かれています。
その経緯について今は分からないので、後で調べてみようと思います。
近 秀樹(p) 「MOON RAY」 DDCZ-1685
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近秀樹は1954年札幌生まれですが、大阪芸大出身のため関西を中心にライブ活動を行っています。
彼のピアノ演奏は、上手くて癖がなく、今田勝や岸ミツアキなどと同じ雰囲気を持った人で、私も当初から注目していた内の一人です。
このアルバムタイトルも大友義雄と同様、ズバリ「ムーン・レイ」で、ジュリアード音楽院のメンバーで演奏されている一級品です。
ということで、今回はロイ・ヘインズの愛聴盤紹介から少し脱線してしまいましたが、彼にはもう1枚、「ウイ・スリー」という優れた作品があり、またの機会に取り上げたいと思います。
ロイ・ヘインズ(Roy Haynes) 1925年3月13日 - マサチューセッツ州ボストン生まれ
ロイ・ヘインズは1940年代半ばから本格的に演奏活動を開始し、アート・ブレイキーやマックス・ローチと並ぶトップ・ドラマーの座を常に維持してきました。
そして88歳を超えた現在でも、ず~と現役を続けている驚異のジャズ・ドラマーであり、ジャズのあらゆるビック・アーティスト達との共演は数知れず、レスター・ヤング、チャーリー・パーカー、マイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、セロニアス・モンク、エリック・ドルフィー、チック・コリア、パット・メセニー、サラ・ヴォーンなどなど…
数を上げたらきりがありませんし、彼(彼女)らの様々な重要なレコーディングにも参加しています。
最近では2011年秋に来日し、ブルーノート・東京で演奏しています。
今回取り上げたアルバムは、今から丁度51年前の作品ですが、以下の理由で私の大の愛聴盤です。
1)メンバーが良い(ローランド・カークやトミ・フラが参加している)
2)曲が良い(スタンダードの他、お気に入りの曲のムーン・レイが入っている)
3)音が良い(RVGの録音の中でも飛び切りです)
「OUT OF THE AFTERNOON」 IMPULSE A-23
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1. MOON RAY
2. FLY ME TO THE MOON
3. RAOUL
4. SNAP CRACKLE
5. IF I SHOULD LOSE YOU
6. RONG WHARF
7. SOME OTHER SPRING
ROY HAYNES(ds) ROLAND KIRK(reeds) TOMMY FLANAGAN(p) HENRY GRIMES(b)
録音 1962年5月16日&23日
アルバムの7曲中、ロイ・へインズは3曲を提供しています。(3,4,6)
そして1曲目はアーティ・ショー楽団で有名なムーン・レイで、ローランド・カークがテナーとマンセロで好演しています。
カークのアルバムの中には時として、おどろおどろしい演奏もありますが、これは全曲がすっきりした内容となっていて聴きやすいです。
またボサノバでも演奏されるフライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンは、3拍子のワルツで演奏され、ここでもカークはテナーとマンセロを操り、リーダーのロイ・ヘインズのタイム・感覚も素晴らしいです。
そして録音です。
以前は再発のステレオ盤(インパルスの赤黒盤)で聴いていましたが、2年前にモノラル盤を入手して「音」を出したところ、その凄さにブッタマゲました。
なんてたって「音圧」がすごいです。
通常のレコードより1目盛りボリュームを絞らないと、とんでもない「音」がします。
そしてモノラル特有の楽器の粒立ちも良く、RVGの「音」が実感できるアルバムです。
加えて演奏も若々しいです。
ちなみにロイ・ヘインズ37歳、ローランド・カーク26歳、トミー・フラナガン32歳、ヘンリー・グライムス26歳で、当時ヘンリーは、セシル・テイラーのユニットで活躍しており、この録音後はソニー・ロリンズのグループに抜擢されています。
なお、他にも「ムーン・レイ」が入っているアルバムが手元にありましたので紹介します。
「MILT JACKSON QUARTET」 PR 7003(OJC-0001)
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MJQのピアニストであるジョン・ルイスは、このレーベルのオーナーであるボブ・ワインストックが毛嫌いしていたことから、このメンバーになったものと思われます。
ちなみにこのアルバムのジャケット写真も、ボブが撮ったものです。
大友義雄(as) 「MOON RAY」 TBM-3007
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その経緯について今は分からないので、後で調べてみようと思います。
近 秀樹(p) 「MOON RAY」 DDCZ-1685
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近秀樹は1954年札幌生まれですが、大阪芸大出身のため関西を中心にライブ活動を行っています。
彼のピアノ演奏は、上手くて癖がなく、今田勝や岸ミツアキなどと同じ雰囲気を持った人で、私も当初から注目していた内の一人です。
このアルバムタイトルも大友義雄と同様、ズバリ「ムーン・レイ」で、ジュリアード音楽院のメンバーで演奏されている一級品です。
ということで、今回はロイ・ヘインズの愛聴盤紹介から少し脱線してしまいましたが、彼にはもう1枚、「ウイ・スリー」という優れた作品があり、またの機会に取り上げたいと思います。