6月30日、2024年F1第11戦オーストリアGPの決勝レースが行われ、ラッセル(メルセデス)が2年ぶり、キャリア2勝目を飾った。2位にピアストリ(マクラーレン)、3位にサインツ(フェラーリ)が続いた。角田(RB)は14位となった。
終盤に首位争いを展開していたフェルスタッペン(レッドブル)とノリス(マクラーレン)が意地とプライドのぶつかり合いの末接触するという波乱のレースとなった。
スタートタイヤは19台がミディアムタイヤ(C4/イエロー)をチョイス。ピットレーンスタートの周(キック・ザウバー)のみハードタイヤ(C3/ホワイト)を選択した。
気温29度、路面温度48度、湿度37%というドライコンディションのなか、71周のス決勝レースはスタートを迎えた。ポールシッターのフェルスタッペンが好スタートを決めてターン1のホールショットを守る。
その後方では至るところで接近戦が展開された。そんななか、ルクレール(フェラーリ)がピアストリとの接触によりフロントウイングを破損。オープニングラップ終わりに緊急ピットインを強いられる。
5番グリッドスタートのハミルトン(メルセデス)はオープニングラップのターン1でオーバーシュートしつつサインツをパスし、4番手に浮上すると、3番手を走行するチームメイトのラッセルを追う展開に。
しかし、ハミルトンがサインツをパスした際に、ターン1アウト側のコース外に出ていたことが審議対象となったため、ハミルトンは7周目にサインツを先行させ、ポジションを戻すことに。その後ろではピアストリが7周目のターン7でペレス(レッドブル)を攻略し6番手に浮上する。
11周目にはマグヌッセン(ハース)、リカルド(RB)が早々にハードタイヤに履き替える。12周目にはヒュルケンベルグ(ハース)、アロンソ(アストンマーティン)がピットイン。なお、アロンソはミディアムからミディアムに履き替えている。
14番手スタートの角田は新品のハードタイヤを1セットしか残せていないという事情も影響してか、ミディアムタイヤで周回を重ねる。しかし、15周を過ぎる頃にはハードタイヤに履き替えたリカルドらのペースが角田を1秒近く上回る。
22周目にハミルトン、ペレス、角田が、23周目にラッセル、サインツ、そして24周目にフェルスタッペンとノリスがピットインする。そんななか、ピットエントリーで白線を踏んでしまった5番手ハミルトンに対し10秒のタイムペナルティが科せられることに。
1回目のピットストップを終えてトップのフェルスタッペンは30周目にはノリスを7秒引き離し独走状態に。一方、7番手走行中のペレスに対し、ピットレーン速度超過により5秒のタイムペナルティが下ることに。
レースも後半戦に入った38周目、ターン3で角田がアルボン(ウイリアムズ)をパスし12番手に浮上する。
その角田の前ではアルピーヌ同士のチームメイトバトルが白熱。タイヤとタイヤが触れ合おうかというサイド・バイ・サイドの末ガスリーがオコンを先行。オコンを下したガスリーは「チャオ」と無線を飛ばす。
角田は46周目に2度目のピットイン。ハードから2周ユーズドのハードタイヤに履き替えた。また、48周目にはピアストリがターン3でハミルトンを攻略する。
52周目にフェルスタッペン、そして7.5秒差で追うノリスがピットイン。2台はミディアムタイヤに履き替えるが、停車時間はノリスが2.9秒、リヤタイヤの交換に手間取ったフェルスタッペンが6.5秒となり、2台のギャップは1.6秒まで縮まる。
さらにフェルスタッペンはターン4であわやコースオフかというシーンも。ピットでのタイムロス、そして精彩を欠いたアウトラップにより、ノリスがフェルスタッペンのDRS圏内に入った。ノリスはファステストを更新し、フェルスタッペンの背中を捉えようとする。
55周目のターン3でノリスがインに飛び込む仕草を見せると、フェルスタッペンはターンインの最中にラインを変えて応戦。ノリスは「そりゃないでしょ」と無線で呟く。
一方のフェルスタッペンはグリップ不足を無線でチームに訴える。2台の激しい攻防は続き、59周目にはノリスに対しトラックリミット違反の黒白旗が提示される。あと1度でもトラックリミットが確認された場合、ノリスはペナルティを受けるという追い込まれた状況の中、ノリスは59周目のターン3で勝負に出た。
ノリスは一旦はフェルスタッペンを先行するが、ターン3で止まりきれずコース外に出てしまう。これでノリスはフェルスタッペンに対しポジションを戻すが、ノリスに対し5回目のトラックリミット違反に対する調査が行われることに。
63周目のターン3でノリスは再度インに飛び込むが、フェルスタッペンはコース外に出ながらポジションを守る。この行為に対し「エイペックスでは僕が前にいた。彼はポジションを戻すべきだ」とノリスは苛立ちをあらわにする。
そして事態は急変する。64周目のターン3でフェルスタッペンとノリスが接触し、フェルスタッペンは左リヤタイヤをパンク。ノリスはピットに戻るもマシンのダメージが大きく、ここでリタイアとなった。なお、この接触によりフェルスタッペンに対し10秒のタイムペナルティが下っている。
これで代わってトップに浮上したのはメルセデスのラッセル。ただ、2番手にはミディアムタイヤを履くピアストリが浮上し、67周目時点で2台の差は約3秒となった。終盤ピアストリはミディアムタイヤの利を活かして1.9秒まで近づくもチェッカーまでにラッセルを捉えるには至らず。
予期せぬ波乱のあった71周を終え、ラッセルが2022年第21戦サンパウロGP以来となる2年ぶり、F1キャリア2勝目を飾った。2位にピアストリ、3位にサインツが続いた。
4位ハミルトン、5位フェルスタッペン、6位ヒュルケンベルグ、7位ペレス、8位マグヌッセン、9位リカルド、10位ガスリーまでがポイント獲得。角田は14位でポイント獲得には至らなかった。
なお、ノリスとの接触後のフェルスタッペンはソフトタイヤに履き替えファステストを狙ったが、このレースのファステストは70周目にアロンソがミディアムタイヤで記録している。
次戦となる2024年F1第12戦イギリスGPは、7月5〜7日にシルバーストン・サーキットで開催される。
終盤に首位争いを展開していたフェルスタッペン(レッドブル)とノリス(マクラーレン)が意地とプライドのぶつかり合いの末接触するという波乱のレースとなった。
スタートタイヤは19台がミディアムタイヤ(C4/イエロー)をチョイス。ピットレーンスタートの周(キック・ザウバー)のみハードタイヤ(C3/ホワイト)を選択した。
気温29度、路面温度48度、湿度37%というドライコンディションのなか、71周のス決勝レースはスタートを迎えた。ポールシッターのフェルスタッペンが好スタートを決めてターン1のホールショットを守る。
その後方では至るところで接近戦が展開された。そんななか、ルクレール(フェラーリ)がピアストリとの接触によりフロントウイングを破損。オープニングラップ終わりに緊急ピットインを強いられる。
5番グリッドスタートのハミルトン(メルセデス)はオープニングラップのターン1でオーバーシュートしつつサインツをパスし、4番手に浮上すると、3番手を走行するチームメイトのラッセルを追う展開に。
しかし、ハミルトンがサインツをパスした際に、ターン1アウト側のコース外に出ていたことが審議対象となったため、ハミルトンは7周目にサインツを先行させ、ポジションを戻すことに。その後ろではピアストリが7周目のターン7でペレス(レッドブル)を攻略し6番手に浮上する。
11周目にはマグヌッセン(ハース)、リカルド(RB)が早々にハードタイヤに履き替える。12周目にはヒュルケンベルグ(ハース)、アロンソ(アストンマーティン)がピットイン。なお、アロンソはミディアムからミディアムに履き替えている。
14番手スタートの角田は新品のハードタイヤを1セットしか残せていないという事情も影響してか、ミディアムタイヤで周回を重ねる。しかし、15周を過ぎる頃にはハードタイヤに履き替えたリカルドらのペースが角田を1秒近く上回る。
22周目にハミルトン、ペレス、角田が、23周目にラッセル、サインツ、そして24周目にフェルスタッペンとノリスがピットインする。そんななか、ピットエントリーで白線を踏んでしまった5番手ハミルトンに対し10秒のタイムペナルティが科せられることに。
1回目のピットストップを終えてトップのフェルスタッペンは30周目にはノリスを7秒引き離し独走状態に。一方、7番手走行中のペレスに対し、ピットレーン速度超過により5秒のタイムペナルティが下ることに。
レースも後半戦に入った38周目、ターン3で角田がアルボン(ウイリアムズ)をパスし12番手に浮上する。
その角田の前ではアルピーヌ同士のチームメイトバトルが白熱。タイヤとタイヤが触れ合おうかというサイド・バイ・サイドの末ガスリーがオコンを先行。オコンを下したガスリーは「チャオ」と無線を飛ばす。
角田は46周目に2度目のピットイン。ハードから2周ユーズドのハードタイヤに履き替えた。また、48周目にはピアストリがターン3でハミルトンを攻略する。
52周目にフェルスタッペン、そして7.5秒差で追うノリスがピットイン。2台はミディアムタイヤに履き替えるが、停車時間はノリスが2.9秒、リヤタイヤの交換に手間取ったフェルスタッペンが6.5秒となり、2台のギャップは1.6秒まで縮まる。
さらにフェルスタッペンはターン4であわやコースオフかというシーンも。ピットでのタイムロス、そして精彩を欠いたアウトラップにより、ノリスがフェルスタッペンのDRS圏内に入った。ノリスはファステストを更新し、フェルスタッペンの背中を捉えようとする。
55周目のターン3でノリスがインに飛び込む仕草を見せると、フェルスタッペンはターンインの最中にラインを変えて応戦。ノリスは「そりゃないでしょ」と無線で呟く。
一方のフェルスタッペンはグリップ不足を無線でチームに訴える。2台の激しい攻防は続き、59周目にはノリスに対しトラックリミット違反の黒白旗が提示される。あと1度でもトラックリミットが確認された場合、ノリスはペナルティを受けるという追い込まれた状況の中、ノリスは59周目のターン3で勝負に出た。
ノリスは一旦はフェルスタッペンを先行するが、ターン3で止まりきれずコース外に出てしまう。これでノリスはフェルスタッペンに対しポジションを戻すが、ノリスに対し5回目のトラックリミット違反に対する調査が行われることに。
63周目のターン3でノリスは再度インに飛び込むが、フェルスタッペンはコース外に出ながらポジションを守る。この行為に対し「エイペックスでは僕が前にいた。彼はポジションを戻すべきだ」とノリスは苛立ちをあらわにする。
そして事態は急変する。64周目のターン3でフェルスタッペンとノリスが接触し、フェルスタッペンは左リヤタイヤをパンク。ノリスはピットに戻るもマシンのダメージが大きく、ここでリタイアとなった。なお、この接触によりフェルスタッペンに対し10秒のタイムペナルティが下っている。
これで代わってトップに浮上したのはメルセデスのラッセル。ただ、2番手にはミディアムタイヤを履くピアストリが浮上し、67周目時点で2台の差は約3秒となった。終盤ピアストリはミディアムタイヤの利を活かして1.9秒まで近づくもチェッカーまでにラッセルを捉えるには至らず。
予期せぬ波乱のあった71周を終え、ラッセルが2022年第21戦サンパウロGP以来となる2年ぶり、F1キャリア2勝目を飾った。2位にピアストリ、3位にサインツが続いた。
4位ハミルトン、5位フェルスタッペン、6位ヒュルケンベルグ、7位ペレス、8位マグヌッセン、9位リカルド、10位ガスリーまでがポイント獲得。角田は14位でポイント獲得には至らなかった。
なお、ノリスとの接触後のフェルスタッペンはソフトタイヤに履き替えファステストを狙ったが、このレースのファステストは70周目にアロンソがミディアムタイヤで記録している。
次戦となる2024年F1第12戦イギリスGPは、7月5〜7日にシルバーストン・サーキットで開催される。