気付けばもう3月も終わり。花巻へ来て早1年が経とうとしています。庭の雪解けのあとからチューリップや水仙が芽を出し、やっと長かった冬の終わりを感じられるようになりました昨年の今頃は新婚旅行に行っていたなということと同時に、まだ旅行記が未完であったことにも気づきました随分前のことで申し訳ありませんが、サント・マリー・ド・ラ・メールの続きから書いていきたいと思います。
2013年3月21日朝、Avignon TGV駅を発ってパリへと向かいました。2009年にステンドグラスの勉強のため留学していた、パリから電車で1~1時間半ほどのところにあるモンタルジ―という街が目的地です。「カトリックの国」というイメージの強いフランスですが人口の1%ほどはプロテスタントと言われており、モンタルジ―にもプロテスタント教会がありました。留学して1ヶ月ほどの時、ほとんどフランス語を話せない状態でそこへ飛び込みましたが、そこで沢山の信仰の友を与えられ、何人かの方と今でも交流が続いています。特に毎週日曜日に私を教会へ送り迎えしてくれたり、教会の方々の話を英語に通訳したりしてくれて懇意にしていたCさんが、この日パリまで私たちを迎えにきて下さいました。
街の中心にある、サント・マドレーヌ教会。ミサ以外の時は鍵が閉まっていることが多かったのですが、この日は運良く扉が開いており、懐かしいステンドグラスの数々と再会することができました。絵付けの難しさに行き詰る度ここで本物の技法をじっくりと目に焼き付け、また気力を奮い立たせていたことを思いだします。
教会の名前にもなっている、マグダラのマリアのステンドグラス。
何とこの教会には、日本人に布教中のザビエルのステンドグラスがあります!日本人たちの衣装や背景が微妙に中国っぽいですが…
運河の街とも言われるモンタルジ―の街中をお散歩。お店や家々のひとつひとつが懐かしくてたまりませんでした。今まで結構ハードな旅を続けてきましたがモンタルジ―ではCさんの家にのんびり3泊し、留学中お世話になった先生方や教会の友人たちとの再会を喜びました。滞在中は友人たちが毎日誰かしらの家で食事会を開いてくれたり、日曜日には留学中に通っていた教会の礼拝に出席することもできました。意思疎通の難しい私を受け入れ、親切の限りを尽くして下さった方々のことを思い出すにつけ、今も尚胸にこみ上げてくるものがあります。いつかまた必ず再会し、共に礼拝ができる日を願ってやみません。