3月12日(日)午後1時30分から愛知県豊田市内にて、日本発条株式会社(ニッパツ)で働く13名のブラジル人労働者が、裁判を闘い企業と和解となって終息した報告会がありました。ブラジル人労働者は2013年から2016年にかけて相次いで雇止めにあい首を切られました。
17年5月に名古屋地裁岡崎支部の判決では、労働契約上の地位を認める勝利判決でした。しかし双方が控訴して名古屋高裁で争われていました。裁判と団体交渉を並行して進めてきた結果、争議が長引くことを懸念したニッパツは、団交の席上で合意に達したことで、一気に控訴審での和解も進み合意に至ったものです。
合意内容は、会社側に解決金を支払わせ雇止め期日をもって退職するものでした。ニッパツは契約通りの雇止めであったと主張してきましたが、今回の合意によって、ニッパツは非を認めることとなったのです。
非正規労働者は、雇用の調整弁として人間扱いされず、雇用の継続を期待させながら、トヨタかんばん方式ではところてんのように人員整理をしてきます。今回の闘いは、人間の尊厳をかけた戦いであり、13名の労働者が団結を崩さず、多くの人たちに支援を受けてたたかったことに勝利の方程式があったと思います。13名の労働者は、異国の地で一生懸命働いてきたのに、理不尽なことに怒りを覚え、JMITUの労働組合に加入して支援を受けてきました。「日本人の仲間が親身になって支援してくれたことに感謝している」との言葉に感銘を受けました。
この闘いで人として労働者として成長した糧を、社会や仲間のために発揮してほしいものです。
日本発条株式会社
代表取締役社長 茅本 隆司
ばね製品を製造
本社は横浜市