10月30日午後3時30分過ぎ支援者の前に勝利の判決を知らせる
『勝訴』の文字が掲げられた。
同時にこの瞬間を見守っていた大勢の支援者から喜びの歓声があがった。
世界の『トヨタ・デンソーに勝った』!
支援者に勝利判決を知らせる梅村弁護士
その後4時から『桜花会館』へ会場を移して勝利判決報告集会と
記者会見が行われました。多数のマスコミ関係者など
約140名の参加者でした。
岩井弁護士から以下判決の要旨が説明されました。
1.名古屋地裁は、原告の業務とうつ病の因果関係
を認め両社に休業補償や慰謝料など約150万円
の損害賠償の支払いを命じた。
2.緊急度や労働密度が高い業務による負荷に上司
の叱責などが相まって、最初のうつ病が発症したと認定した。
3.トヨタ・デンソーは原告から相談を受け、うつ病
になる可能性を把握できたのに、配慮を怠ったと判断した。
トヨタに対し『信義則上、安全配慮義務があった』を
とし、荷重労働について、原告が発症前に月80
時間を越す時間外労働をしていたと認定。
4.パワハラ発言については、『パワハラと評価されてもしかたがない』とした。
一部不満の残る部分もあるが全体として原告を救済する勝利判決であると結びました。
続いて原告のKさんから2年余の苦しかった裁判を振り返り
勝利判決についてと支援者の皆さんに挨拶かありました。
勝利判決は本当にうれしい。私自身は、うつ病になった原因は
最初からか過重な仕事やパワハラだと確信していました。
会社に何度も改善を申し入れましたが、上司は一方的に
私個人の自己責任にしました。
トヨタ・デンソーは日本を代表する企業だが、提訴して不利益を
受けるよりも、職場環境を改善しなければならないと考えた。
泣き寝入りしなくてよかった。
この判決で大勢のうつに苦しむ人々の励みになればうれしい。
会社は判決を真摯に受け止め職場環境の改善と
心から謝罪をしてほしいと述べました。
最後に『健康センター』『弁護団』様々な事情で裁判を闘っている
支援者のみなさんに支えられて闘ってこれたことのお礼の挨拶がありました。
トヨタ・デンソーは判決に従い、控訴せず社会の一員として
健康で安心して働ける職場にするという責任をはたさなければなりませんね。
全トヨタ労働組合通信