アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ユズリハ - 雌株の雌花

2020-04-20 17:21:42 | みんなの花図鑑
今日の雌花は 柳川瀬公園(豊田市)で観た ユズリハです。


公園内の 並木の横を歩いていると、 赤い花が目に入ってきました。 ユズリハの花は タブノキみたいに 元気がいいです (^^)/




でも、最初に目に入った 赤い花びらのようなのは、実は 花を包む 苞葉で、ホントの花は このように 花弁のない 赤いゼリーのような柱頭とその下の丸っぽい子房だけなのです。 ユズリハは 雌雄異株なので、雌花が咲いている この木は 雌株 ということになります。




雌花は 柱頭と子房だけといいましたが、では子房の下側についている萼片のようなものは 萼片ではないのでしょうか?

「雌花はおもしろい形で、なんと表現したらいいのであろうか・・・。
2つに分かれた柱頭を持つ子房があり、その根元には緑色のフリルがある。
これは雄しべの退化したものだそうで、仮雄蕊とのこと。」
(岡山理大 植物雑学事典「ユズリハ 雌株と雌花」)





柱頭の赤がキレイです。 花粉を受粉するために 柱頭の表面はざらついています。 そのため 花粉以外のものが捕まっていることもよくあることです。
虫媒花なら 赤い色で虫を引き寄せるのも必要でしょうが、 樹木の雌花に一般的な風媒花の 雌花が このように 柱頭どころか 苞葉まで 赤く視覚的にキレイなのは なぜでしょうか ??





苞葉の落ちた雌花ばかり見てきましたが、実は 苞葉の中にも 雌花が入っています(当然ですが)。




苞葉が開いて? 中から 雌花が顔をのぞかせています。 「ユズリハ 雌花」で 画像検索すると、この 苞葉から雌花が顔をのぞかせている時期の雌株の画像が一番かわいいようですね (^^♪




というわけで、 同じアングルで、もう一枚 失礼しま~す (´∀`)




さて、同じ日に撮った 別の雌株の 雌花 です。 この木の花は苞葉がみな落ちて 赤いリボンのような柱頭と 緑色の丸い子房が放射状に伸びています。




放射状と言いましたが、 花序としては 「総状花序」というのが正しいんですね



これが首尾よくいけば 秋には、黒々とした果実になります。




さいごに、 雄株の雄花を数枚、参考にどうぞ(^^)

どこか 熱帯ジャングルみたいな雰囲気です。







雄しべの房?です ∧||∧



ウバメガシ - 雌花はどこに?

2020-04-20 09:41:28 | みんなの花図鑑
今度は ウバメガシの雌花を探してみましょう。 場所は 柳川瀬公園(豊田市)です。


すぐ目につくのは この雄花です。




見慣れた雄花ですが、 拡大すると こんなことに !(^^)!
で、雌花は どこに? ケヤキ、 エノキ、 コナラ、クヌギ、そして ちょっと難しかったけれど オオバヤシャブシ、これらはみな 雌雄同株で雌雄異花でした。 同じ株に 雄花と雌花がありました。 コナラ、クヌギの類推で、 小さい赤い突起を探します (^^)/




すると、なんと 一番若い枝先の葉の真ん中に それらしきものがありました!




ほら、 こちらの枝先にも! マクロレンズで 拡大してみましょう!




雌花は上部の、雄花は下部の葉腋につく。 (松江の花図鑑「ウバメガシ」)




雌花は新枝の上部の葉腋に1〜2個つく。雌花には柄があり、花柱は3個。(同上)




これがうまくいけば 2年かけてどんぐりになるのですね (^^)/
「果実は堅果。長さ約2cmの楕円形。1年目はほとんど成長せず、翌年の秋に成熟する。」(同上)