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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ソシンロウバイ - 動く雄しべ

2022-01-28 06:00:05 | みんなの花図鑑
ロウバイの雄しべは面白い動きをします。
3つ異なる場所のソシンロウバイで、おしべの動きを観察してみます。



ソシンロウバイ1

最初は 愛知県緑化センターのソシンロウバイです。
撮影日は 1月13日です。







これは咲き始めの花の雄しべの状態です。
5角形をして花弁に倒れこんでいるように見えるのがおしべです。
活動しているのは中心にある めしべ のほうです。
おしべは活動していません。




しばらくたつと(雌しべの授粉が終了したころ)おしべが立ち上がってきます。
雄しべの葯は外を向いています、アリが花弁の内側に立ってこの状態を見たら おしべが 十一面観音像のように雌しべを守るように外を向いているように見えることでしょう。




雄しべの葯が割れて花粉を放出しています。葯の割れ目は外を向いているので、すでに受粉の終わった自家のめしべにはかかりません。





ソシンロウバイ2

初期状態です。活動しているのは中心のめしべで、6本のおしべはそれぞれ花弁にうつぶせになっています。



上と同じく雌しべ活動期の花です。





うつ伏していたおしべが起き上がり、外を向いて雌しべを取り囲もうとしています。



上と同じ時期の花です。
このあと、葯が割れて花粉の放出が始まるのですが、この日は葯が割れた花は見られませんでした。







ソシンロウバイ3

開花初期の花です。
いちばん内側の花弁は5枚で、対応して おしべも5本のようですが、それより小さな雄しべが3本伸びています。



同じく雌しべ活動期の花ですが、肝心の雌しべがはっきりしません。




雌しべの活動が終わり、おしべが起き上がり 雌しべのほうへ移動します。




おしべ活動期の花です。おしべはめしべを閉じ込めるようにぴったり合わさっています。
外に向いた葯が割れて花粉が出ています。