アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

地味だけどかわいい - ニシキギ科の花

2024-05-28 15:00:00 | みんなの花図鑑
初出 2023-5-14

ニシキギ科の花はとても小さくて地味です。あまり気付く人は無いでしょう。
地味だけど可愛い花と一緒に実を結んだあとの姿を添えて鑑賞してみましょう。

ツリバナ

ツリバナの花は5数性で、花弁は5枚、 花盤は5角形で淡黄緑色、おしべは5本で花盤の上につき、子房は花盤に埋もれ、花柱も小さいです。












2021-6-19




2022-10-22



2021-11-02







ヒロハツリバナ

安城デンパークにて

ツリバナに比べ、葉が広いのでこの名が付けられました。



ツリバナは5数性ですが、ヒロハツリバナは4数性のようで、花弁、萼片、雄しべはともに4個です。
ただし、翼には5つと4つが混ざっているようで、これは5つあります。



これも翼は5つ



これは 4翼






マユミ

マユミにはメシベが短い花(短花柱花)をつける個体があり、結実しにくい傾向があるため雄株と信じられ、かつては、マユミは雌雄異株とされてきました。


しかし、雄株と思われていた木が突然 実を付け出したと云う事例が幾つも見出されて、現在では雌雄同株とするのが定説となっています。



マユミは4数性なので、花弁、萼、雄しべが全て4個です。






若い果実



四角くなってきました。



2019-12-05
果皮は4つに割れます



2021-11-09






白花マユミ

安城デンパークにて


















22-12-03



19-12-22





中国オオバナマユミ

安城デンパークにて














2021-10-18






ニシキギ

ニシキギの花は4数性で、花弁は4枚で淡緑色、おしべは4個、子房は花盤に埋もれています。















ニシキギの果実です。花は4数性でしたが、果実は2数性?です。


つまり、果皮は2裂し、真っ赤な仮種皮が2つ見えてます。




ニシキギの枝にはコルク質のかたい翼がついています。理由は分かりません。



枝を割って出て来る様が・・・



マントルプレートの出発点すなわち中央海嶺からはじまるmagnetic band のようです。
図は「海嶺の両側で岩石の磁気が全く対称的に逆転を繰り返している」ようす





マサキ













果実です。果皮は4つに割れます。









.

ドクダミ - 受粉しなくてタネができる

2024-05-28 06:00:00 | みんなの花図鑑

人家の周辺や溝などにドクダミの白い花がよく目立つ季節です。
私の家の北側もちょっと前までドクダミでいっぱいで、ネコも歩けないほどでした。




ドクダミのこの目立つ白い4枚の花弁のように見える器官は実は花弁ではないのです。本来の花はその上にある棒状の部分で、棒状の部分に雌しべと雄しべだけからなる小さな花が密生しています。





花茎周囲に花弁も萼片もなく、この目立つ白い4枚の花弁のように見える器官(小花をじてんでいるので用語を 総苞 といいます)が目立つので昆虫が寄ってくるかと思いますが実際はほとんど来ません。






花穂をみれば、黄色い葯をもたげた雄しべと花柱が3裂した雌しべを確認できます。
調べてみると、雄しべは 雌しべに対応して3個あるようです。これでひとつの小花のセットです。



ここからは後期の花穂です。



雄しべの葯は花粉を出し切って萎んでしまっていますが、雌しべの柱頭に花粉が載ってる気配がありません。これは先ほども述べたように、日本のドクダミは3倍体といって花粉が着かなくとも種子が出来る単為生殖をするのでその必要がないのだそうです。





.