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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ハツユキソウ - 夏のトウダイグサ科2

2022-08-07 06:00:03 | みんなの花図鑑
夏のトウダイグサ科の花、こんどは ハツユキソウです。



ハツユキソウ(初雪草、学名:Euphorbia marginata)は、トウダイグサ科トウダイグサ属の一年草。(Wikipedia)

かつての「みんなの花図鑑」時代には花の名前はドロップダウンリストから選ぶようになっていて 「ハツユキソウ」をクリックすると必ず以下のようになったものです(^^)/
ユーフォルビア・マルギナタ(ハツユキソウ)





和名は夏の花期になると頂部の葉が白く縁取られてよく目立ち、その姿を雪をかぶった様子に例えたもの(Wikipedia)




昨日のショウジョウソウ は上部で分枝した茎の頂部に花序を出し、小さな花を多数咲かせていましたが、
ハツユキソウは枝分かれした小枝の先にそれぞれ花序をつけているようです。





さて、ハツユキソウの花序は 昨日のショウジョウソウ と同じ杯状(はいじょう)花序で、基本は変わりませんが、 緑の蜜腺が白いエプロンのような付属体という器官(花弁のように見えます)に乗っかっているところが見かけ上の違いです。




杯状花序を横から見ています。
キク科のタンポポなどのようにたくさんの小花をまとめて(総じて)包んでいる萼の役割をしている器官を「総苞」といいますが、それと同じで 杯状花序の「杯」というのは雄しべや雌しべの赤ちゃんが入った「壺」あるいは「カップ」のことです。





杯(カップ)からはまず雌しべが生まれてくると言われてます。
ただし、いつもそうではなく、画像の奥のほうには雄しべだけの花序が写っています(雄花)。




ショウジョウソウと同じで、杯(カップ)の中から産まれてきた雌しべの子房はどんどん大きくなり杯(カップ)の入り口を覆ってしまうので花柄(果柄)を折り曲げて杯(カップ)の横に移動します。





大きな子房が杯(カップ)の横にぶら下がるようになったころ、杯(カップ)の入り口では雄しべが活動をはじめます。葯が割れ花粉を出しているところに小さな虫が来ています。この虫は蜜腺の蜜ではなく 花粉のほうがターゲットのようです。





ハツユキソウの蜜腺は平たく盃状です(ショウジョウソウのおちょぼ口形とちがいます)。





この画像によると、蜜腺(緑の盃)とその付属体(白いエプロン)はひとつの花序に4つづつあって、子房がぶらさがる位置をあらかじめ避けてそれ以外は詰めて杯(カップ)の入り口についているように見えます。




付属体の役割はふつうの花でいう花弁の役割と同じ(蜜のありかを虫に知らせる)ように見えます。





左下の花序は雄しべだけが伸びています。雄花なのでしょうか?
けれど、この花序でも、蜜腺とその付属体4組は杯(カップ)の入り口に雌しべの子房が垂れ下がるためのスペースを空けてついているように見えます(^_-)-☆
あとから雌しべが伸びてくるのでしょうか?





子房の表面





めしべははじめ上向きに咲き、受粉すると子房が急激に膨らんで杯(カップ)の横に移動してぶら下がりますが、受粉できなかった子房の成長は止まりこのように上を向いたまま やがて子房は軸だけ残して脱落します。




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