舟下りを楽しむ観光客ら(新宮市で)
世界遺産・熊野川の観光名物「熊野川舟下り」が1日、今シーズンの定期運航を始めた。安全祈願の神事の後、第1便に5人が乗船し、早春の風情を味わった。
新宮市熊野川町から熊野速玉大社までの約16キロを約90分で下る。熊野川が「川の参詣道」として、熊野古道などとともに世界遺産登録された翌年の2005年9月に始まった。
管理・運営する「熊野川川舟センター」によると、昨シーズンは5568人が乗船し、約7割が米国や台湾など外国人観光客だった。今季も外国人に人気で3~5月の予約が相次いでいるという。
この日は1便のみ運航され、熊野古道を知人と訪れたハンガリー人の男性(35)は「水面すれすれの小型舟に乗るのは初めてで興奮している」と話し、両親と訪れた香港人の男性(34)は「川の目線から眺める景観が楽しみ」と乗り込んだ。
午前10時と午後2時30分に出航。定員8人。大人4950円、4歳~小学生2200円。問い合わせは同センター(0735・44・0987)。