文化財防火デー前に世界遺産の熊野速玉大社で防火訓練

２６日の文化財防火デーを前に、新宮市の世界遺産、熊野速玉大社で防火訓練が行われました。

 

「文化財防火デー」は、１９４９年（昭和２４年）、奈良の法隆寺で起きた火災で国宝の壁画が焼けたことを教訓に定められました。

文化財防火デーを前に、新宮市の世界遺産、熊野速玉大社で行われた防火訓練には、神職や消防隊員、それに地元の人たちなど３０人余りが参加しました。

訓練は、社殿の裏の雑木林から出火したという想定で行われ、煙が出ているのを見つけたみこが、大きな声で火災を神職に知らせ、参拝客に安全な場所に避難するようアナウンスしました。

そして、神職が駆けつけた消防隊員とともに、ホースを伸ばし、社殿に向けて放水をしました。

熊野速玉大社は、国宝や重要文化財など１０００点以上を所蔵していて、文化財にみたてた段ボールを本殿から別の建物に運び出す手順も確認していました。

熊野速玉大社の上野顯 宮司は「地域の人々と一緒に防火の意識を高め、いち早く対処できるよう体制の見直しができました」と話していました。