冬を越すため長浜市に28シーズン連続で飛来していた国の天然記念物の「オオワシ」が3か月半あまりの越冬を終え、繁殖地となる北の方角に向けて飛び立ったことが確認されました。
オオワシは翼を広げると2メートル50センチほどになる大型のワシで、非常に限られた範囲に生息し、国の天然記念物のほか絶滅危惧種に指定されています。
長浜市の山本山では「山本山のおばあちゃん」の愛称で親しまれている雌のオオワシが毎年、冬を越していて、去年11月下旬に28シーズン連続で飛来したことが確認されました。
観察を続けている長浜市の湖北野鳥センターによりますと、このオオワシは8日の午前10時前に、北の方角に向けて飛び立ったということです。
繁殖地となるオホーツク海沿岸に戻るとみられています。
オオワシは今シーズン、108日にわたって山本山で過ごし、滞在日数は2005年のシーズンと並んで最も長くなりました。
湖北野鳥センターの植田潤所長は「今シーズンは例年、北に帰る時期の2月下旬に寒波が来たり、若いオオワシが現れたりしたため、滞在が延びたと思う。無事に北へ帰って、来シーズンも元気な姿を見せてほしい」としています。