OSやアプリは、バージョンごとに性格が変わって現れるように思います。
表面性とも言えそうな「見せる」機能、内面性とも言えそうな「使わせる」機能は、性格のわかりやすい側面です。
「使わせる」機能が充実していると、ユーザーは大いに助かります。
同じ名前のソフトでも、「使わせる」機能に重きを置いたバージョンに最初に出会った人は、ユーザーとしての頭の働きを愉しむことができました。
それを使って何かができると考えてきたからです。
時代は目まぐるしく変わります。「使わせる」機能はおととい来いということになって、「見せる」機能にバタバタと入れ替わってしまうと、そのときのビギナーは「見る」ことから始めなければなりません。
ちょうど今がその時代です。
新しいバージョンでは「使わせる」機能は裏口に回されていますから、同じ結果を得るための操作も、正面から入って行ったのでは、いったん「見せる」ところを通らないとそこに行き着かないメニュー構成になっています。
とにかく回りくどいのです。
店頭に並んだ商品を順に見て行かないと、欲しいものの売り場に行き着かないようになっている店舗様式と、どこか似ています。
見て歩くのがショッピングの楽しみという人には、それがちょうどよいのです。
「見せられる」は「魅せられる」に通じます。
ケーザイ・バンザイ時代には「見せる」機能は相性がよいのでしょう。