外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

波乱の1日

2010-05-07 18:35:39 | ビジネス
昨夜から、世界の金融市場が大荒れ。

資産を投げ売る者、新たに投資する者が錯綜する展開に、目の回るような忙しさの一日でした。

ギリシャの財政危機とユーロ域内における伝播の懸念が、ずっと拭えない状態が続いていました。

ギリシャの短期的な資金繰りへの懸念は多少改善されたものの、ギリシャの財政再建という長期的な問題の解決は、これからです。

また、一国の財政危機が他のユーロ参加国に拡散しないような制度的な枠組みもありません。

そう考えると、これからも今回のように何度か金融市場が揺さぶられることは避けられないと私には思えます。
また、ギリシャと同じく財政悪化に苦しむ日本の国債にも、中長期的には飛び火してくるとささやく市場関係者がいることも、心に留め置いておくべきでしょう。

さて、このような経済不安が続くと、古今東西、公務員あるいは難関資格の取得を目指す若者が増えるものです。

社会科学を学ぶ学生にとっての難関資格といえば、弁護士、公認会計士、不動産鑑定士という三つが思い浮かびます。

この中で、不動産鑑定士は、金融機関の長い歴史の中で培われてきた不動産鑑定評価の手法を基礎として、国家資格となった経緯があります。
したがって、企業内で不動産鑑定士の有資格者が社員として働くことも珍しくなく、それも不動産鑑定業務にとどまらず、不動産に関する専門家として幅広く活動しています。

一方、日本弁護士連合会あるいは日本公認会計士協会は、あくまでも判事・弁護士として、あるいは企業の監査業務を担当する専門家という、資格保有者にのみ排他的に許される業務の視点から、各々の資格の位置づけを考えています。

かたや、産業界のニーズは、企業内で法律や会計のプロとして働く社員が欲しいというもの。
そこには大きな隔たりが残されたままです。

このような懸案が解決されないまま、司法試験や公認会計士の試験制度が改正されたため、合格者が増加しても職に就くことができない“浪人”が増えているのが現状です。

それぞれに言い分があると思います。

しかし、高い志をもって勉強して難関を突破し、これから社会で責任ある仕事をしていこうという若者たちを悲しませるような事態は、社会の大きな損失です。

このようなギャップを一日も早く解消し、彼らに縦横無尽に活躍してもらいたいものだと思います。
Comments (2)
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