バカ犬

ちょっとバカ犬になって、本音を言ってみたいと思いませんか?

自分のアイデンティーを「無」にしてまで

2005-11-25 | Weblog
姉歯一級建築士の構造計算書の偽造が大騒ぎになっている。
問題にされているのは、彼の偽造と建築確認を出したイーホームズの責任だ。
監督官庁の責任も問われている。圧力をかけた業者も悪い。

これら四者が悪いのは事実。
でも本当は、これは業界では常識化していて、今見えないだけだとするともっと恐ろしい。
でもそうなるような感じがする。これは、本当にいわゆる「氷山の一角」?
こんなケースが、他にイッパイとあると思う。

最近のこの種の出来事にぶつかると、その職業の持つ価値、
アイデンティーの否定、放棄が現れてくることは、日本の現実の持つ一番の怖さだ。

「一級建築士」の持つ意味、社会からの信頼は簡単に
壊れていく。無になってしまう。

同じことが、「公認会計士」の世界でもこの前起きた。これも、
「公認会計士」の持つ社会の信頼を反故にする事件だった。
有価証券報告書を信用し、その会社の財務内容を評価する。
でも、その欺瞞に満ちた報告書は有名な公認会計士の集まりの
監査法人が作っている。
これって社会に対する、自分に対する裏切りではないか。

社会は、何を信じれば良いのか?
「弁護士」の犯罪は最近のみならずかなり昔からあった。
「大学の博士」も商売のネタだし、信頼には耐えない。

社会的に人を評価する物差しが壊れてきている。

身近なところでは、「一級自動車整備士」なんてのも大変
重要だ。車検を終わった車が、帰りがけに事故を起こして
人を殺してしまったりもする。

みんなみんな、疑ってかかるしかないのかと思うと、
日本は悲しい社会だ。

しかも、次の世代の子供たちがそれを普通だと考え始めている。