種差海岸のサクラソウの多くは種子繁殖できず
栄養繁殖、つまりクローンで増えています。
クローンは寿命がくると一斉に姿を消すため
いくら数が増えても危うい群落なのです。
そこで考えのが自生地内の群落間での人工授粉。
種子繁殖による新しい個体を誕生させることで
自生地の長期存続を図ろうというのが目的です。
しかしそう簡単に増えるはずがありません。
自然界での発芽率は研究されていないらしいのですが
相当低いと考えられます。
昨年の調査では残念ながら1株も確認できませんでした。
しかしチームの経験から発芽して2年ぐらいしないと
開花しないことを知っています!
今年はその2年目となるため、注意深く調査に望みました。
群落のどこの場所で人工授粉をしたか、
その集団はどんな個体が集まっていたかなどの
先輩方が残した貴重な情報をもとに
ひとつひとつ調べていきますがまったく見つかりません。
あきらめかけたその時、人工受粉した株の周辺を観察するとありました。
わずか2株だけですが、長花柱花の集団の中に
短花柱花という違う形質を持ったものが咲いているのです。
あきらかに種子から誕生した株に間違いありません。
また場所からいっても人工授粉によってできた可能性が高いといえます。
一昨年、この群落に人工授粉によって
播かれたと思われる種子の数は約2000粒以上。
そう考えると花を咲かせた確率はわずか1000分の1以下となります!
飛び上がって喜びたいところですが、ここは国立公園の自生地。
心の中でガッツボーズをして、帰路につきました。
なおこの結果を人工授粉にあたった卒業生に連絡したところ
地味な活動が実を結んだと喜んでくれました。
栄養繁殖、つまりクローンで増えています。
クローンは寿命がくると一斉に姿を消すため
いくら数が増えても危うい群落なのです。
そこで考えのが自生地内の群落間での人工授粉。
種子繁殖による新しい個体を誕生させることで
自生地の長期存続を図ろうというのが目的です。
しかしそう簡単に増えるはずがありません。
自然界での発芽率は研究されていないらしいのですが
相当低いと考えられます。
昨年の調査では残念ながら1株も確認できませんでした。
しかしチームの経験から発芽して2年ぐらいしないと
開花しないことを知っています!
今年はその2年目となるため、注意深く調査に望みました。
群落のどこの場所で人工授粉をしたか、
その集団はどんな個体が集まっていたかなどの
先輩方が残した貴重な情報をもとに
ひとつひとつ調べていきますがまったく見つかりません。
あきらめかけたその時、人工受粉した株の周辺を観察するとありました。
わずか2株だけですが、長花柱花の集団の中に
短花柱花という違う形質を持ったものが咲いているのです。
あきらかに種子から誕生した株に間違いありません。
また場所からいっても人工授粉によってできた可能性が高いといえます。
一昨年、この群落に人工授粉によって
播かれたと思われる種子の数は約2000粒以上。
そう考えると花を咲かせた確率はわずか1000分の1以下となります!
飛び上がって喜びたいところですが、ここは国立公園の自生地。
心の中でガッツボーズをして、帰路につきました。
なおこの結果を人工授粉にあたった卒業生に連絡したところ
地味な活動が実を結んだと喜んでくれました。