花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

人工受粉は余計なお世話 ?

2018年06月10日 | 研究
さてこちらのクリスマスローズは人工受粉をしなかったもの。
5つあるはずの房が3つしかありません。
自然状態で放任すると虫や風まかせなので
雌しべの5つの先端全部に花粉が着かない場合がよくあります。
するこのように房が2つとか3つとかになってしまうのです。
りんごの雌しべも先端が5つに分かれています。
やはり人工受粉をしないと全部受粉しないこともあります。
すると5つの部屋に種子が全部できないため
果実がちょっといびつになってしまいます。
これでは売り物にならないので手間をかけて人工受粉をするのです。
でもりんごやクリスマスローズはそれを見越してたくさんの花を咲かせます。
したがって少々種子が少なくても構わないのです。
つまり人工受粉は利用する人間の都合で行われているのです。
種子や実を作るという作業は植物にとって大変エネルギーのいるもの。
自然界ではあまり果実をつけすぎると
翌年は逆に少なくして体力を蓄えます。
人間はたくさんの実や種子が欲しいと毎年人工受粉しますが
おそらく花たちにとっては余計なお世話なのかもしれません。


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クリスマスローズ結実

2018年06月10日 | 研究
チームが育てているクリスマスローズ。
結実して、雌しべの根元が大きく膨らんできました。
数えてみると全部で房は5つあります。
なぜならクリスマスローズの雌しべの先端は
5つに分かれているから。
それぞれの先端で受粉し5つの房の中で
数粒の種子が育つのです。
この花は開花した時、花を手で触って
花粉が雌しべにちゃんと着くように人工受粉をしたもの。
だからちゃんと5つの房が育っていますが
ほおっておくとたまに花粉が全部の先端に
着かない場合があります。それが次の写真です。

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