手作りコサージュ

女性が衣類に飾る花をコサージュ、またはコサージといいます。
今は女性ばかりでなく、男性の方もつけるようになりました。
さてこの時期に式といえば卒業式。
一般に中学や高校の卒業式で
卒業生が胸につける花は造花と決まっています。
なぜなら生花は高価なうえ、造花と違って日持ちしないからです。
ところがこの名農のコサージュをよく見てください。
これは卒業生用がですが、間違いなく生花です。
メインの花はガーベラで、
科によって色を変える工夫もしています。
卒業生と学年の先生方を合わせると約100名。
とんでもない数ですが、実は毎年、園芸化学科の生徒たちが
先輩に感謝しながらひとつひとつ萎れないように前日に作っているのです。
花の卒業式とも呼ばれる名農の花いっぱいの卒業式。
色とりどりの花が卒業生の胸に咲きました。

U.S.A.

2つのマークがあります。
左はアメリカの農業クラブFFA（Future Farmers of America）で
右は日本の農業クラブFFJ（Future Farmers of Japan）です。
日本の農業高校生はみんな農業クラブ員なのでFFJのマークは見慣れていて
富士は日本、鳩は平和、そして稲穂は日本の農業をあらわしているのを知っています。
FFAのマークと比べてみましょう。白頭鷲はアメリカ、農機具にとまっているフクロウは賢者。
ではアメリカ農業はどこ行ったのでしょう。
実はマーク全体の歯車のような形はトウモロコシの断面であり、
これがアメリカ農業をあらわしています。
戦後まもなくFFAの教育手法が日本に導入された際、
このようにマークもFFAに習ってデザインされたようです。
この時、一緒に導入されたのがプロジェクト学習法。
つまり課題解決学習の手法は秀悦で、
研究を通して学ぶという現在の農業高校を作り上げました。
今年はUSAの歌が大人気でしたが
このように農業高校も見た目から中身までアメリカの影響を強く受けているのです。
資料を見せながらマークの説明するといつも言われることがあります。
「FFAにはいろいろな衣料や記念品があり、
大きなマークを胸や背中につけていてもかっこいいけれど
FFJのマークはとてもつける気にはならない」
残念ながら返す言葉がありません。