花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

春のブルーモーメント

2019年03月10日 | その他
このところ夕方になるときれいな春のブルーモーメントを見ることができます。
夏は暖かくて観察しやすいのですが欠点があります。
日の入りが遅いこと。また蚊に刺されること。
チームは2年前、夏にブルーモーメントの研究をしましたが
いつまでたっても現れず、待ちくたびれたのを覚えています。
ところが冬は日の入りが早いので、放課後すぐに観察できます。
夏と冬。一長一短ありますが、
どちらも美しいので、ぜひ観察してみてください。
さて日の入りが早いという言葉で思い出すのがストックホルム。
チームが昨年の訪れた時は夏だったので、逆に日の入りが遅かったのですが
ノーベル賞授賞式が行われる時期の日の入りは午後4時頃と早く
したがってニュースで流れる映像はいつも夜の景色ばかりでした。
では今の時期はどうでしょう。
3月6日のストックホルムのデータを調べてみると
日の出は6時26分。日の入りは17時26分。
そんなに遅いようには感じません。
なぜなら同じ日の青森のデータは
日の出6時4分。日の入りは17時34分。
ほとんど変わりません。
日本より夏は昼が長く、冬は夜が長い北欧。
春や秋のちょうど今の時期だけは同じになるようです。
さて週末、最後の大会参加のため、5名全員で上京したチームフローラ。
次回はその時の様子などをご紹介します。
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コロポックル

2019年03月10日 | 学校
青森県の太平洋側の地域は春になると決まって大雪が降ります。
それは湿って重い雪で、よく卒業式や入試の時期と重なり心配したものです。
ところが今年は温暖化の影響なのか思ったほど雪が降らず、
このまま春になってくれるのではと期待しています。
足元を見ると不思議な丸い芽を見つけました。
これは「フキノトウ」。つまりフキの芽です。
ちょうどこのサイズが食べごろで、
地元ではパックに10個ほど入れて販売されています。
さて数年前、チームはフキの研究を行ったことがあります。
ウドやアスパラガスのように遮光して育てる軟化栽培をすると
特有の強いえぐみが減少し、生でサラダに使えると考えたからです。
実験はもちろん何度も失敗しました。
その経験からわかってきたのですが、フキは日陰でも育つ山菜。
したがってとても光に敏感なのです。
そのため茎を上から下まで完全に遮光しないとえぐみが出てしまうのです。
そこで当時のメンバーが考案したのはオガクズや籾殻で
地際から葉身の付け根まで埋めてしまう方法。
毎日観察して茎が伸びた分だけオガクズなどを補充するのです。
もっと楽な方法もあると思いますが、
彼はこの努力でシュウ酸量を大幅に減少させた半透明で真っ白な茎を作り、
生食が可能であることを実際に示してくれました。
ネーミングは「サラダふき」。忘れられない研究の一つです。
さて現在、チームはこの研究で用いたフキを数株持っています。
種類は秋田ふきと北海道で有名なラワンブキ。
北海道といえばアイヌの伝説に出てくるコロポックルという小人の神様が有名です。
コロポックルは「フキの葉の下の人」という意味らしく
山から幸せを運んでくれるそうです。
ラワンブキは北海道では草丈4mにもなります。
この下に立ったら誰でもコロポックルになってしまいます。
まもなく春。持ち主のいないフキが芽を出します。
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