花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ユニフォームで辿るフローラの歩み 2011

2019年03月20日 | 研究
歴代のメンバーに敬意を表してユニフォームを紹介しています。
こちらは3代目メンバーが2011年に製作したシャツのロゴ。
Tシャツの背中に印刷するバックプリントでしたが
大きな円の中に十文字という不思議なロゴが印象的です。
2011年は東日本大震災が発生した年。
このシャツは震災2ケ月後の5月上旬から着用しました。
初代メンバーの研究方針を引き継いた7名の2代目は2年次から草花と光の研究や
光を使った野菜の硝酸イオン濃度軽減技術の開発などに励んでいました。
ところが間もなく3年生になろうとする3月に震災が発生。
そこで全ての研究を休止して、2年生と地元八戸市の種差海岸に自生する
サクラソウの救出とマイクロバブルによる除塩研究に乗り出しました。
円は日の丸、十字のマークはライフガードをイメージしたもの。
チームレスキューと記されています。
色とりどりのこのシャツを着た3年生たちはまだ震災の爪痕残る5月、
万が一のために種差海岸で人工授粉を行い採種。
絶滅を防ぐために最初にすべきことは「避難」という
セオリーにそって温室に持ち帰り、種の保存に成功しました。
またマイクロバブル発生装置と発電機を被災地の岩手県山田町に持ち込み
なりふり構わず花壇の除塩に取り組んだものです。
それにしてもサクラソウ救出とマイクロバブルによる除塩活動が
同じメンバーにより同時期に同時並行で行われていたとは今考えても驚きです。
「何かしなければならないと思った」
当時のメンバーは自分の利益などまったく考えず
何かに取り憑かれたように休み返上で活動した当時を振り返ってこう話します。
毎日のように日本各地の植物愛好者から届くたくさんの激励の手紙や支援物資。
メディアも飛びつき、彼女たちの活動は世界にも紹介されました。
したがって数あるユニフォームの中でもこれは特別な存在。
今もこのロゴを見ると停電、ガソリン不足、
そして余震に怯えていた当時を今も思い出します。
夏で一段落した彼女たちはそれぞれの研究を再開。
短期間のうちに紫外線で柿の渋を抜く技術や食用菊の
ポリフェノールを大幅に増加させる栽培法など開発しました。
南部町のふるさと納税返礼品にもなっている渋柿のお菓子は
彼女たちの技術をきっかけとして誕生したもの。
努力が形となって今も残ってます。
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超新星か一発屋か?

2019年03月20日 | 学校
昨年の4月からコンクールなどで受賞した記録を
校長室前の壁に張り出していましたが
ご覧の通り、掲示板を完全にはみ出しています。
先日資料を見てみるとチェックから漏れ
掲示されていない受賞が数件あることに気がつきました。
さらにフローラや1年生が先日東京で賞状をいただいたもの加わるので
2018年度はとんでもない数を受賞したことがわかりました。
ここ10年近く掲示してきましたがこれは新記録。
名農生の文化面での活躍がよくわかります。
来年はさらに多くの班が自分磨きにチャレンジし
記録を更新してもらいたいと思います。
さて、このところ平成最後ということもあり
テレビでは平成の思い出番組が多く放映されています。
TEAM FLORA PHOTNICS は2009年、つまり平成21年に結成されました。
そして2018年、平成最後である30年度をもって解散となります。
つまり平成の後半10年間に活動した研究班といえます。
約70年という農業クラブの長い歴史を考えると
フローラの活動はほんの短期間。
何十年という老舗の野菜や果樹の研究班に比べると
突然現れて、ポスター発表だとか国際大会だとかでお騒がせしたと思ったら、
これまた突然消えてしまう特異な存在です。
しかし1年足らずで消えた東洲斎写楽ほどのキレはありません。
カッコよく「超新星」(supernova)といいたいところですが
実際は「一発屋芸人」というあたりでしょうか。
でも一発屋芸人も、超新星もなくなったわけではありません。
全国に拡散したFLORA構成メンバーは、
いつの日かまたどこかで輝き出すはずです。
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