花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

寒さを凌ぐ好奇心

2019年12月08日 | 研究
ホウレンソウの露天風呂栽培に挑戦するハンターズ。
ヒーターで27℃に水温を設定していますが
水面が空気に触れるため思ったより上がりません。
調べてみると日中は23℃を確保していますが朝は20℃。
せっかくのコンピュータ制御の温室ですが
機械が壊れて窓が開きっぱなしのままなので
想像以上に朝夕の気温は低いようです。
でも寒い外気の中、あたたかな養液で育てるのが露天風呂栽培。
壊れている温室だからこそできる栽培法です。
そこでなるべく水温を下げないようにと
アルミホイルで装置を保温することにしました。
最終的に栽培するホウレンソウ以外の
すべてをアルミで覆うことにしましたが
このようにどの方法が一番良いのか
試行錯誤するあたりが研究の一番楽しいところ。
今回も楽しませていただきました。
ただ問題はホウレンソウがこの環境で生育できるか。
順応できるかどうか見守っていかなければなりません。
現在、テストの最中ですが、時々寒い温室を見回っているハンターズ。
寒さよりも好奇心の方が上回っています。
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秘技「露天風呂栽培」

2019年12月08日 | 研究
冬の屋外水耕栽培は可能なのだろうか。
ハンターズではそんな素朴な疑問を解こうとしています。
とはいっても氷点下の中では養液が凍ってしまう可能性があります。
そこで今、簡易栽培装置の中に観賞魚用のヒーターを入れて
養液だけを温める予備実験を始めました。
一般に冬に野菜を栽培する際は、温室の中で暖房を炊いて
室内全体を温めるのが普通です。
しかし室内全体を暖めるにはとてもエネルギーがかかります。
イチゴなどはこのようにして栽培していますが
石油高騰の今はコストがかかるのでちょっと問題なのです。
また冬場、このような温室での加温栽培とは逆に
厳しい寒さにあてることで糖度を高める栽培法もあります。
寒締めホウレンソウがそれです。
しかしこの栽培は寒さのため寒気に当てるとそれ以上大きくなりません。
つまり大きく育ててから寒気にあて、
それが収穫し終わったら終了となります。
そこでハンターズが考えたのは養液、つまり根圏部だけ温める方法です。
つまり寒い冬に露天風呂に入れようというわけです。
もしかしたら葉は寒気のため糖度を増すうえに
あたたかいお風呂に入っているので生育もするという風に
一石二鳥にならないかと考えたのです。
でもこんな環境で寒締めホウレンソウはできるのでしょうか。
またコスト問題はどうなるのでしょう。
誰もが思いつくアイデアですが、そんなことをわざわざ試した人はいません。
ハンターズの今年最後のチャレンジがまもなく始まります。
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