花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

こたつで妄想

2019年12月24日 | 研究
名農は長い冬休みに入っています。
夏と違って寒いので冬休みに出校する名農生は多くありません。
特に雪が積もってしまうと農作業は完全に活動休止。
夏のように当番で出校こともありません。
先人はこの時期に縄やコモを編んだり、薪を割ったり
さらに保存食である漬物用のダイコンを干す作業をしていたようですが
現代では東京などへ出稼ぎに行く青森県人も少なくありません。
しかし幸いなことに冬でも雪の少ないこの地域では
出稼ぎに行く人は昔から少ないといわれています。
さて名農生の課題研究も冬は栽培できないため農閑期となりますが
この時期だからこそ楽しいことがあります。
それが来年の計画。次はどんな研究をしようか、
今年の反省を活かしてどのように発展させようかなど考えるのは楽しいものです。
そこで役立つのが種苗会社がこの時期に発行する来年度の種苗カタログ。
久しぶりに見るとずいぶん面白い品種があり、育ててみたくなってしまいます。
まだ年も明けていないので初夢とはいきませんが
ぜひのんびりこたつに入って来年を妄想してはいかがでしょうか。



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機能美

2019年12月24日 | 学校
今年も冬の風物詩である雪吊りが
名久井農業高校の松の木に施されました。
雪吊りとは雪の重さで枝が折れないように
縄を張る東北や北陸など北国に見られる園芸技法です。
中でも有名なのが金沢の兼六園。
放射状に張られた縄の美しさを見ようと寒い中、観光客が訪れています。
雪吊りにはいろいろな方法があるようですが
このように縄を放射状に張る技法を「リンゴ吊り」といいます。
なぜなら明治時代、西洋から導入されたリンゴは
最終的に青森県で本格的な栽培が始まります。
しかし津軽地方は大雪が降るところ。
そこで雪で枝が折れないよう守るために樹木の幹に寄せて柱を立て、
その柱から放射状の縄を張り、枝を吊る技法が生まれました。
そんな理由でこの美しい雪吊りをリンゴ吊りと呼ぶようになったようです。
装飾として施すのではなく、
必要から生まれた無駄のない美しさはまさに「機能美」そのものです。
さて今日はクリスマスイブ。
そのせいでしょうか、枝ぶりの良い和テイストの松が
雪吊りのせいでモミの木に見えてきました。

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