花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

完全燃焼するために

2019年12月15日 | 環境システム科
Macのアップルマークの横にある黒い物体。
爪の大きさぐらいの丸い粒です。
いったいなんだかわかりますか。
これはナガイモや自然薯の茎に着くムカゴ(零余子)。
脇芽が栄養を蓄えて球状に肥大したものです。
このムカゴはたき込みご飯などにして食べることができますが
なかなかスーパーマーケットでは見ることがありません。
それもそのはず、収穫するには手間がかかるため
ほとんどが廃棄されているのです。
そんなムカゴですが、ナガイモの産地である青森では
なくてはならないものです。
なぜならナガイモは種子繁殖ではなく栄養繁殖。
つまりこのムカゴを植えて何年もかけて
皆さんの食べる大きなナガイモに育てているのです。
いわばムカゴはナガイモの種芋というわけなんです。
そんなムカゴを集めてハンターズは何をしようとしているのでしょう。
実は今年、ナガイモ研究を計画していましたが
栽培がうまくいかず失敗してしまいました。
今年結成したばかりの環境班ハンターズですが、
悲しいことに来年度末には解散することが決まっています。
たった2年の期間限定研究班。学科改編も始まったので
おそらく名農から環境班は消えてしまう運命にあると思われます。
したがって令和2年が環境班として最後の活動の年。
そこで冬から来年度の準備にもう取り掛かっているのです。
冬は農閑期といいますが、ハンターズにとっては
最後の命を完全燃焼するための大切な準備の季節なのです。
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黄色信号

2019年12月15日 | 環境システム科
COP25がスペインで開催され、
地球温暖化等について話し合われています。
確かに北国の青森でも昔に比べると雪が少なくなったような気がします。
そこで三戸町で観測されたアメダスのデータを使って
今年と平年の平均気温を比較してみました。
すると平年に比べ今年は0.57℃も高くなっています。
なお平年とは過去30年間の平均値をいいます。
地球の気温はこの30年で0.31℃上昇しているといいますから
南部町は世界平均以上に温暖化していることになります。
次に季節で考えてみました。すると冬である1〜3月ではなんと0.83℃。
秋である9月から11月まででも0.76℃上昇しています。
つまり夏よりも秋や冬の気温が高くなっているのです。
秋に気温が下がらないと困るのがリンゴ。
赤く着色しなくなるからです。
きおう、トキ、シナノゴールド 、星の金貨、王林など
最近の青森リンゴは黄色の品種が増えたと思いませんか。
これは気温上昇に対する青森県の対応策。
まさにリンゴにも警告の黄色信号が点灯しているのです。
もしかしたら将来、赤いリンゴは
北海道しか栽培できなくなるかもしれません。
そんなことを考えていたら今年初めて
グランドにうっすら雪が降りました。
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