花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

予想される結果

2019年12月13日 | 研究
こちらはハンターズが工夫して栽培しているホウレンソウ。
冷気の入り込む無加温の温室内で、養液だけをあたためて栽培しています。
土耕栽培と違ってこちらは順調に生育し、草丈も伸びています。
今後、予想される結果は2つ。ひとつは糖度が上がること。
寒締めホウレンソウほどではないかもしれませんが
少し糖度が上がってくれると付加価値がつきます。
もうひとつは残念ながら糖度が上がらない場合。
寒締めのポイントは根圏部の冷却といいます。
ハンターズの露天風呂栽培は確かに氷点下近い冷気の中で栽培していますが
根をあたためているため糖度が上がらない可能性も十分あります。
しかしその場合は、冬に温室全体をあたためなくても
養液だけを加温すると普通どおり栽培できることを証明できます。
水は空気と違い温まりにくいけれど、冷めにくいという特徴があります。
空気を温めるのと、水を温めるのではどちらが省エネになるのか
さらに探る必要はありますが、どちらに転んでも、
次なる農業技術の開発につながるヒントは得られるはずです。
ハンターズの課題研究は、残すところ来週1回だけ。
週末には冬休みに入るので、まもなく実験も終了。
ところがこのところ気温が高すぎて寒締めになりません。
もしかしたら年明けまで継続することになるかもしれません。
クリスマス直前、今年最後のチャレンジをするハンターズです。
コメント

寒締めホウレンソウ

2019年12月13日 | 研究
鉢植えですが、土で育てているホウレンソウ。
ハンターズの一人が研究をしています。
ご存知の通り、冬だというのに温室の窓は開きっぱなし。
日中でも冷たい冷気が入っているので
このまま育てると寒締めホウレンソウが出来上がります。
ただ寒さに当たると寒さに強いホウレンソウも
さすが大きく伸びることはできません。
そのため一般には大きく育てておいてから冷気に当てます。
しかしハンターズの彼は大きくならないことを証明するために
苗のうちに冷気に当て生育調査をしています。
その結果は、ご覧の通り。
ホウレンソウは寒さに強く枯れることはありませんが
大きくならないうえ、右側の株は寒さで葉がぐったりしています。
もちろん想定した結果です。
しかしこれを2週間も続けると植物は細胞に糖分をため
凍結を防ぎます。糖度は7度にもなるので
食べると甘くて美味しいのです。
ところがハンターズはへそ曲がりなので、
次の記事のように全く違う実験を行なっています。
コメント